2026 凱旋門賞 予想

血統好きが書くブログにおいて、海外競馬っていうのは海外馬の適性とかを血統から語るみたいなのが求められていると思うし、私も書きたいなと思っているわけですよ。

ただいかんせん今年はもう人気馬にばかり印が回りますね。これはどうにも面白くない。予想の当たる外れるはいいとして、予想の時点で人気馬の話ばかりになるのは書く意味あんのかなって。

ま、後出しとはならないように書いておきたいと思います。


凱旋門賞とは

まず大前提の話から。

凱旋門賞というのは仏ロンシャン2400mの大レースで、賞金が低いと言われがちな欧州の中では高額賞金で有名です。欧州の中距離以上の路線だとシーズン最終戦と言えるローテですし、結構リピーターが多かったり枠が重要だったり、日本の有馬記念に近いところがあります。

ロンシャン競馬場自体が定期的に「専用機」の現れるような特殊な競馬場で、日本だと京都競馬場が近いですね。ロンシャンがどうしてそんなに特殊なのかというと色々意見があると思いますが、その理由の一つに下り坂と直線の長さが挙げられるでしょう。

スタート直後は平坦、少し登ってからぐっと下っていき、フォルスストレート、最後にオープンストレッチのある500mの直線。
つまりこのロンシャン2400をクリアするには、重い芝2400mを走り切るスタミナ、下り坂でブレーキをかける適性、直線までずっと我慢する気性、直線で突き抜ける瞬発力。これら全てが必要になってくるわけですね。

オープンストレッチがあるし我慢比べなところも含めて、とにかく内を走るのが大事。そして持続力ではなく瞬発力が求められます。だからこそ軽斤量の馬の方が有利ともされてきました。

日本馬にとって鬼門となるのは下り坂ですよね。やっぱりこれが、スピードに乗ってそのまま持続させようとする北米的なレースをする日本競馬とは相性が悪い。京都に一応下り坂がありますが、実際京都で活躍する馬ってロンシャン実績ある血統持ってたりします。ここは今回掘り下げませんが。

重馬場に関しては内と外とで全然話が違っていて、はっきり言って多少の適性の差よりも走ってるコースの方が大事ですね。こればっかりは過去の凱旋門を見てくれとしか言えません。馬場も枠もはっきり言って運でしかないので、欧州においても凱旋門って運ゲーの要素が結構あるんです。

今回日本の馬が2頭出てきますが、これは正直に答えるとかなり厳しいと考えています。本質的にタバルに2400は長いでしょうし、テラはこのクラスになるとスピードが足りないだろうなと。瞬発力で考えてもこの2頭はどうでしょう。タバルには一応Crystal Glitters(クリスタルグリッターズ)がいますが、まぁ秋天やドバイターフを見てもちょっと足りてないですよね。

歴史的に大レースとされる凱旋門賞、日本馬の挑戦は私は好きだし応援しております。逃げきりは流石にハードルが極めて高いと思うので、いかにインに潜り込めるか、我慢できるか、直線スムーズに抜け出せるかですね。応援しております。

予想の印

予想の印はこちら。

今回は凱旋門にしては軽い馬場、稍重ぐらいを想定しています。

◎Maltese Cross(モルティーズクロス)
○Daryz(ダリズ)
▲Kalpana(カルパナ)
△Varandir(ヴァランディール)
☆Saddadd(サダッド)
✔️Bay City Roller(ベイシティローラー)
✔️Bright Light(ブライトライト)

この記事を書いている土曜夕方時点で上位人気ばかりに印を回していることになります。かなり買い目は絞って買いたいなというところですね。

ぶっちゃけMaltese CrossとDaryzの2頭で馬券圏内の2枠は決まるんじゃないのと考えているので、そこの馬連とワイド、2頭軸の三連複でもいいかもとか思ったり。単勝はもちろん買います。

昨年はオッズ妙味ばっか考えて全く的外れな記事を書いてしまったので、今年は本気で当てに行きますよ。

Maltese Cross

パリ大賞典を勝ったフランス馬です。60kgの斤量も経験した上で世代トップクラスの実力で結果を残しており、今回は3歳馬として斤量のハンデをもらっています。

地元の勢いある若駒ということで非常に期待される馬で、鞍上は日本にも馴染み深いマーカンド。買わない理由が特にないので事実上の2番人気はこの馬になることでしょう。

血統は父が怪物Sea The Stars(シーザスターズ)。彼自身も凱旋門賞を勝っていますし、彼の母Urban Sea(アーバンシー)も凱旋門賞を勝利しています。

母父Camelot(キャメロット)は英三冠に挑戦して惜しくも敗れたことで有名な馬。彼はセントレジャーで負けているうえに凱旋門賞も7着(オルフェ1年目のとき)で、スタミナよりスピード質なのがわかります。彼の父Montjeu(モンジュー)は不良馬場の凱旋門を勝ったパワータイプでしたが、母方がKingmambo(キングマンボ)にDanehill(デインヒル)ですからね。

母母父Peintre Celebre(パントレセレブル)は凱旋門賞をレコードで圧勝した仏国馬で、レコードなことからも分かるようにNureyev(ヌレイエフ)らしいスピードタイプです。母母母父Platini(プラティニ)もドイツ馬ですがSurumu(ズルムー)を父に持つスピードタイプで血統の指向としては似ていますね。

まぁこういうところからも分かるんですが、本馬の牝系は頭がNで連続していることからもドイツNラインの系統だと分かります。牝祖は結構遠いですがNearco(ネアルコ)の母の半姉です。
(※ドイツでは牝系を重視した馬産のために種牡馬は主張控えめなタイプを起用し牝馬の頭文字を統一して分かりやすくしています)
ドイツ牝系が凱旋門に強いと言ってもよく語られるのはAラインなわけですが、少なくとも米国色の濃い牝系よりは頼もしいなというところです。

全体的に、軽めの馬場で一定のスピードが求められた時に、スムーズに追走して父Sea The Stars的な瞬発力で抜け出す。そういう競馬ができると期待して本命に推しました。
スピード色が強いので雨が降ってきたらどうでしょうか。枠がやや外よりなので、いかにインに潜り込めるかというところが重要です。ですがその場合も、隣の馬たちはそこまで行き足つかなさそうですし、マーカンド次第ですがイン先行でいけるかなと。

Daryz

強いです。地力ならこの馬が一番でしょうね。この馬も父はSea The Stars。32秒とかで上がれる瞬発力が本当に魅力的ですね。

持ち時計がないことを指摘する声もあるかもしれませんが、私はそんなに気になりません。祖母Daryaba(ダルヤバ)も母父Selkirk(セルカーク)も良馬場でこその馬。この馬も馬場が渋るより固い方がいいでしょうし、今回逃げそうな馬がハイペースにしなさそうなうえに内枠なので問題ないでしょう。

不安点を探すとしたら鞍上ですかね。バルザローナって結構ギリッギリで差したりすることも多い騎手で、たまにそれで差し損ねたりするんですよね。自信持って後ろで構えた時に、おそらく現地でも1人気になるであろうこの馬は包囲されるのが予想されるわけですから、そこで父Sea The Starsのように簡単に抜け出せてこれるかどうか。

まぁ簡単に抜け出せちゃったら、この馬の連覇かもしれませんね。凱旋門って牡馬の連覇は本当に少なくて、なんとAlleged(アレッジド)まで遡るそうです。達成したらほぼ50年ぶりの快挙ですよ。見たいような、見たくないような……。

Kalpana

昨年7着に敗れてしまっている馬ですが、昨年よりも馬がかなり強くなっていると考えました。G1を連勝していますし枠番も内寄り。馬場も絶対軽い方がいいので昨年よりは上向くことでしょう。

今年強いメンバーを相手に勝ち切ったキングジョージの内容は正直持続力寄りではあるんですよね。後ろ5Fが11.8─12.0ー12.1ー12.0─12.7。まぁ坂があるんでこのまま受け取りはできませんが、昨年のキングジョージより持続力寄りになっています。
持続力で結果を出して昨年の凱旋門で負けていることから、この馬の持ち味を発揮できるのは持続力勝負であり瞬発力勝負では分が悪いと考えることはできます。

しかし強いメンバー相手に連勝していること、今回の馬場が軽くなりそうなこと、昨年は外を走らされたことを考えると、十分に巻き返しの目はあるかなと思っています。

血統は父がディープインパクト✖️Storm Cat(ストームキャット)✖️Miesque(ミエスク)というほぼリアルスティールのStudy of Man(スタディオブマン)。彼はディープ系ではあっても瞬発力の要素を結構持っている馬です。

ただし母父Dansili(ダンシリ)はDanehill系の持続力の馬。本馬以上にキングジョージを持続力で圧勝したハービンジャーなんかもこのDansiliの父系です。母母父Zafonic(ザフォニック)も持続力型なので、血統からも持続力要素の説明はつきます。

血統予想って感じではないんですが、身軽そうな牝馬で昨年より力をつけているという理由から、今回は印を回すことにしました。

Varandir

ニエル賞の勝ち馬です。パリ大賞典では4着に敗れているとはいえ僅差ですし、G1だからレベルが通用しないという馬ではないと思います。

父Zarak(ザラック)は怪物牝馬Zarkava(ザルカヴァ)の息子で、良馬場の持続力型。スピード寄りですね。母父Pivotal(ピヴォタル)はヌレイエフ系の短距離馬。つまり父と母父は結構スピード寄りです。

ですがその先の母母父はSea the Stars、母母母父Sinndar(シンダー)と凱旋門賞を好内容で勝利している12Fの馬の名前が続きます。Varandir自身も短い距離からキャリアをスタートしているわけではないですし、ロンシャン2400の経験は十分にあります。適性面では雨が降らない限り心配いらないかなと思っています。

グラファール2頭出しで主戦バルザローナがDaryzに乗るのは仕方のないことですし、欧州競馬ではそれを理由に下げなくてもいいかなと思いますね。

Saddadd

今年のバーデン大賞を勝利した馬です。半兄に英国際であわやの2着にきたAlmaqam(アルマカム)がいます。フォワ賞ではビザンチンドリームに敗れていますが良い走りを見せていました。

血統的には兄も母も2000なうえで父は短距離馬なので、これで距離が2400になるとより良いなんてことあるんだろうかという感じではあるんですが、今回は馬場が軽くなりそうなのでバーデン大賞のように「ハマれば」というポジションかなと思います。あくまで伏兵ですので、まぁオッズもそこまでつかないでしょう。

血統表を見るとMiswaki(ミスワキ)を複数持つという時点で私のポイントは高いのですが(ミスワキが好きなので)、それを抜きにしても母父Cape Cross(ケープクロス)に母母父Galileo(ガリレオ)、母母母父Rainbow Quest(レインボウクエスト)と瞬発力血統が並んでいて、これは大変に魅力的なんですよね。

父Pinatubo(ピナトゥボ)は欧州のストキャ系で芝持続力ではあるんですが、その母父に凱旋門賞馬Dalakhani(ダラカニ)、母母父にBCマイル勝ち馬Barathea(バラシア)、母母母父はKris(クリス)と瞬発力の要素を持っているので、やはり全体的に瞬発力型の印象を受けます。だからこそ距離延長が成功しているのかもしれません。

枠が真ん中くらいなので、後方からインを選択してオープンストレッチで突っ込んでくるような競馬を選択するのかなーと思います。ペースとこの馬のスタミナ次第ですが、馬場が軽めならワンチャンはあってもいいかもしれません。

Bay City Roller

枠が外なのになぜ印を回すかって、前にいきそうだからですね。言ってもフォワ賞はスローですしメイショウタバルもいるので逃げとはならないでしょうが、この枠ならいけるなら前、無理なら最後方でしょうか。稍重くらいの軽い馬場なら普通にやると勝てない力関係ですから、極端な競馬をするかなと思っています。

馬場が重くなれば浮上する馬で、当日いきなり雨が降ってきたりする可能性があるので押さえても損はないかもしれません。仮に晴れてても芝は深いですからね。タフさという点ならメンバー上位の馬でしょうし、ロンシャンの経験値から言っても侮れない馬だとは思っています。

血統はざっと並べて持続力型なんですが、そこにDubawi(ドバウィ)系でGone West(ゴーンウェスト)持ちのNew Bay(ニューベイ)を父に迎えるわけですから持続力ですよね。ちなみに牝系としてはヌーヴォレコルトが遠くにいます。

この血統であんな重馬場を突き抜けるんだって感じですが、あのコロネーションCってマーフィーが1頭だけ新潟千直みたいに外走らせていて、もしかしたら通った馬場の差だけかもしれないんですよね。やっぱりこの馬がこの血統で重戦車っていうイメージがなかなか湧かなくて。バイエルン大賞も勝ってるんですけど、シンプルにレベル差も感じますし。

マーフィーは人としてはどうなんだって感じなんですがジョッキーとしての能力は認めるところで、昨年もビザンチンドリームで掲示板に走らせたその手腕に期待すれば、見せ場を作ることはできてもいいんじゃないかなと思っています。

ここまで2400mじゃ4戦2勝、2着2回ですからね。2400らしい馬という意味ならこの馬は上位かもしれません。

Bright Light

正直、ない。ないなと思いながら書いてますよ。なんでムーアが乗る最内のベンヴェヌートチェッリーニを消してドイツG1ですら勝ったことない馬に印つけるんだって意見はよくわかります。ただまぁ面白げな穴馬ということで紹介しますね。ちなみに私はヒモで買います。

この馬で特筆すべきは、やっぱり母父のSakhee(サキー)。ドロドロの凱旋門賞を圧勝した馬で、母母父にRibotを持っています。馬場がタフになればなるほど勝率は高まりそうです。

そのほかの血統ですが、ドイツらしく母母父Okawango(オカワンゴ)に母母母父Lomitas(ロミタス)という地味目な種で瞬発力を付加しています。唯一持っている薄いクロスのRiverman(リヴァーマン)も瞬発力の要素があります。一応加速のエンジンは積んでいます。

もちろんG1で勝ちきれていないように、良馬場がっぷり四つのスピード勝負だと上位入線は厳しいかなと思います。しかしこの馬のタフさなら、雨が降れば急上昇ですし、そうでなくても外を回した時にタフさを発揮できたりするかもしれません。

3歳馬なので斤量は軽めですし、鞍上とのコンビでロンシャン2400の経験もありと、激走の布石だけはあります。3着ならあってもいいかもと思ったりしています。

終わりに

今年はかなりのスピード馬場になりそうなので、こんな年こそクロワやビザンチンに出てきて欲しいのですが、まぁ狙って晴れるわけでもないので仕方ないですね。本気で取るなら毎年強い馬を複数送るべきっていうのはこういうことなんですよ。ドバイはそれで取ってますからね。

本当はもうちょっと他の馬についても書きたかったんですが、眠くなってきたので今年はここまでとします。振り返りは、レースを見て書きたいと思うことがあったら書きます。

ブログが出なかったらTwitterで書いてると思うので、そちらを見ていただければと。

それでは凱旋門賞、みんなで応援しましょう!