びっくりするほどの好発進を見せているエフフォーリア産駒。
まさに破竹の勢いと表現しても大袈裟ではない、セレクトセールまでに6頭が勝ち上がるという快進撃。
負けている馬も馬券に絡んでいる馬が多いですし、全体的に競馬の内容が良いです。
アーデルボーデンとか「そこから2着これるんかい」って感じですし、1200勝ってるアゴルディーノも明らかに1200は忙しいのに馬群突き抜けて差し切りですもんね。テンも早いし終いも脚を使える競馬の優等生が多い印象。
セレクトセールでも大人気でしたが、やっぱり単純な成績だけじゃなくて走りの内容の良さが評価されているだろうなと思っています。これは素直に喜びたいし、もし本当に「操縦できるエピファネイア」であるなら人気するのも当然ですよね。操縦できるエピファは軒並み結果出してるわけですから。
とはいえ、まだデビューして1年も経っていない状況。どこまで成績を出せるのか、この勢いは続くのか、そして気になる成長力は……。
新種牡馬エフフォーリアに関して考えていきたいと思います。
(※本来デビュー前に出す予定だったのですがW杯のことばっか考えてたら遅れてしまいました……。遅れた分、すでにデビューした馬の走りや現場の声を反映させ、より中身のある考察ができればなと考えております)
エフフォーリアの血統を再確認
まずはエフフォーリアの血統表を改めて振り返るとしましょう。

父:エピファネイア
父エピファネイアは早熟の中長距離種牡馬。
一時は覇権も取ったほどで、初年度産駒デアリングタクトがいきなり牝馬三冠、その翌年にはエフフォーリアが年度代表馬になり、一昨年にはついにダービー馬ダノンデサイルを輩出するなど大舞台での強さは折り紙付き。
とりわけその「早熟」「中長距離向き」という適性からクラシックは大の得意で、毎年クラシック常連種牡馬となっています。
また産駒は「早枯れ」「背中が硬くなる」「走るのをやめてしまう」などとよく言われますが、エピファネイア自身は古馬になっても結果を出しており、特に4歳のジャパンCでは錚々たるメンバーを4馬身以上ちぎる圧勝をしてみせました。
背中に関しては私は素人なので分かりませんが、メンタル面に関しては頭が良いとか真面目だからとかがあるのかもしれません。前進気勢の高さは良さでもあるので、逃げないように気をつけながら育成していければというところ。
エピファネイアはシンボリクリスエス×シーザリオという構成で、彼の安定感はないものの大舞台で強いポイントは父シンボリクリスエスおよびそのRoberto(ロベルト)系に由来すると言えるかもしれません。
一方で彼の早熟でクラシックに強いという特性は母シーザリオに由来すると言えるでしょう。シンボリクリスエスは早熟ではないですしクラシック向きでもないですから。
父父:シンボリクリスエス
エフフォーリアから見て父父にあたるシンボリクリスエスは、エフフォーリアと同じく3歳で秋天と有馬を勝った馬。
その父であるKris.S(クリスエス)は競走馬としては重賞すら未勝利で、かつ別に血統が良いわけでもないのですが、なぜか種牡馬になってしかも成功した馬です。父としてシンボリクリスエスの他にBCターフ勝ち馬Prized(プライズド)、英ダービー馬Kris Kin(クリスキン)、母父としてZenyatta(ゼニヤッタ)を出しています。
ボリクリの父Kris.Sは英ダービー馬Robertoを父に、「ナスキロ」で有名なPrincequillo(プリンスキロ)を母父に持つ血統。米国フロリダ産馬ではあるんですが血統は欧州色が強めで、スタミナ豊富な持久力タイプと言えるでしょう。
母父のGold Meridian(ゴールドメリディアン)も別に大きな成績を持つ一流の競走馬ではありませんが、その血統は米国唯一の無敗三冠馬Seattle Slew(シアトルスルー)×Crimson Satan(クリムゾンサタン)という持続力タイプ。
(※Crimson Satanはダイワメジャーやストームキャットなどに流れている重要な早熟持続力血統)
牝系としては母も重賞馬ですが、やはり語るべきは母の全妹の孫にあたるWell Armed(ウェルアームド)でしょう。ドバイWCを勝った彼の存在もまたシンボリクリスエスに通じるスタミナを感じさせます。
このように全体的にシンボリクリスエスは持続力寄りの重めの血統で、早熟性に高速適性や瞬発力を求められるクラシックというよりは古馬のスタミナを要する展開の方が得意と言えます。
エピファネイアは菊花賞馬ですし圧勝したジャパンCは上がりが35秒かかるミドルペースでした。また母父として出した東京マイルの2代目女神ソングラインもペースの締まった古馬戦の方が得意でした。
鋭い方は「いやいやシンボリクリスエスはタップにジャパンCで千切られてるしダービーも負けてるし、一方で秋天や有馬は強いんだから瞬発力型なんじゃないの」と思うかもしれません。確かに瞬発力の要素はあるんですよね。血統的にはあまり遺伝していないように思えるので後天的なものと解釈する方が良いかなと。
まぁ藤沢和雄だからじゃないですか(テキトー)。レイデオロとかもスタミナ満タン血統で瞬発力あるし(母父ボリクリ)、なんか欧州的な調教に秘密があるんですかね。正直私には分からないです。
父母:シーザリオ
もはや言わずと知れた日本最高級の繁殖牝馬シーザリオは自身もオークスを勝っている一流競走馬ですが、何よりGⅠ馬となる息子を3頭輩出していること、しかもその3頭とも種牡馬として成功しているという異常なまでの母としての成績をおさめています。
彼女の父スペシャルウィークは、大正義サンデーサイレンス×マルゼンスキーという血統。まぁサンデーサイレンスは説明不要でしょう。
マルゼンスキーは当時の日本では明らかに場違いな馬でしたが、そんな彼は暫定最後の英国三冠馬たる父Nijinsky(ニジンスキー)の圧倒的な瞬発力と、母父たるBuckpasser(バックパサー)の極めて高い巡航速度を併せ持っていました。そりゃチートやろと。
シーザリオの母方は大種牡馬Sadler’s Wells(サドラーズウェルズ)×ニホンピロウイナーらに繋がるマイラーHabitat(ハビタット)×早熟中距離の正体Le Fabuleux(ルファビュリュー)という配合。
Twitterでもよく見かけるので血統派でない人にも有名かもしれませんが、Le Fabuleuxは早熟にして若くから中距離を走れる瞬発力型の馬。自身も仏ダービーを勝っていますが母父としてフジキセキやUnbridled(アンブライドルド)を出すなど日本競馬と極めて相性が良いです。
(※Unbridledは父としてコントレイルの母父Unbridled’s Song(アンブライドルズソング)、トロヴァトーレの母父Empire Maker(エンパイアメーカー)、母父としてグランアレグリアの母父Tapit(タピット)らを出しています)
シーザリオ経由の馬たちが日本競馬でブイブイ言わせているなかで、彼女の影響力は足元の故障が多かったり数が使いにくかったりとマイナスの方向にも及んでいるのが正直なところ。これはサラブレッドの進化全体がそうなのでシーザリオは「進んでいる馬」なのですが、何事もバランスが重要ですから、曾孫の代(エフフォーリア産駒から見てシーザリオは父父母)になってどこまでマシになるかというのは気になりますね。
母父:ハーツクライ
エフフォーリアの母父はハーツクライ。
持続力のディープに対して瞬発力のハーツなんだという話は以前このブログでも書いたところですが、少し間が空いているので改めて引用しておこうと思います。
競馬というのは持続力vs瞬発力の歴史があり、大箱の欧州は瞬発力が重視されトラックの米国は持続力が重視されているわけですが、この2大馬産地から輸入してきた日本競馬ではトラックコースなこともあり持続力型が基本的には優位で、欧州持続力型のディープインパクトと米国持続力型の血統(ストキャとか)が無双してきました。
(中略)
日本競馬における瞬発力と言えばやはり、そのディープインパクトに唯一国内で土をつけたハーツクライでしょう。
2025 天皇賞秋 予想(https://saffirmd.com/2025-akiten-yosou/)
このハーツクライは母父に有名な凱旋門賞馬Tony Bin(トニービン)を持つ馬で、あのキングジョージでもあわやの走りを見せたほどの欧州瞬発力を武器にしていました。そしてその力は産駒にも引き継がれています。
例えば2021年。母父ハーツのエフフォーリア1着、父ディープのコントレイルとグランアレグリアを2,3着。瞬発力勝負でコントレイルが追い上げるも届かないというレースでした。
そして最も象徴的なのが2013年のジャスタウェイ。先行粘りこみをはかるディープ産駒のジェンティルドンナ(2着)を、ものすごい切れ味で貫きました。
ドウデュースのダービーもそうですし、リスグラシューの有馬もそうですが、瞬発力型は追走ができれば突き抜けてしまえる強さがあって。その加速力は時にはテンの速さ(すなわち先行力)にもなり得ますし、一方でスタミナですり潰すような競馬をされるとどうにもならなくなってしまうわけですね。
例えるならイクイノックスの秋天とか、あれはドウデュースには無理ですよね。同じく瞬発力型であるドゥラメンテを父に持つリバティアイランドも、その瞬発力を活かせるレースになかなか出会えず苦戦してしまいました。ドバイSCなんかはまさに、です。
話をハーツクライに戻すと、父はサンデーなのでやはり解説不要として、母父がTony Bin(トニービン)。
Tony Binは上の引用にもあるように凱旋門賞の勝ち馬で、イタリアの馬です。日本が輸入した3頭の大種牡馬、日本競馬のBTSこと「ブライアンズタイム・トニービン・サンデーサイレンス」の一角であり、最近もウマ娘シンデレラグレイのアニメにも出てきましたし血統好きでない方にもある程度の知名度がある馬かなと思います。
Tony Binの父系はNasrullah(ナスルーラ)からのGrey Sovereign(グレイソヴリン)系でスピード先行の短距離馬ですが、母父がHyperion(ハイペリオン)産駒Hornbeam(ホーンビーム)という長距離瞬発力型。これの影響なのか重厚というかタフなスタミナとパワーを誇る瞬発力型の馬となっています。
ハーツクライの瞬発力はこのTony Bin由来であり、Hyperionの賜物なんでしょうね。晩成気味で瞬発力型で距離は長めに出る。こういうのはHyperion的な血統の特徴で、例えばオルフェーヴルなんかもその影響があると思います。
(※オルフェーヴルはNorthern Taste(ノーザンテースト)の4×3、Northern TasteはLady Angela(レディアンジェラ)の3×2、その父がHyperion)
ハーツクライのパワーと瞬発力と成長力がTony Bin由来だったとして、じゃあなぜサリオスのような早くから走れる2歳馬がいるのかというスピードの部分を考えていくと、牝系にそのヒントがあります。母母母My Bupers(マイビューパーズ)です。
名馬産家ブラッドリー大佐の生産馬Blue Larkspur(ブルーラークスパー)の4×3という血統である彼女は、娘Buper Dance(ビューパーダンス)の子孫からハーツクライやノンコノユメが出ていて、娘My Juliet(マイジュリエット)の娘であるStella Madrid(ステラマドリッド)からは母としてダイヤモンドビコーが出てるほかに牝系子孫としてラッキーライラックやミッキーアイルにアエロリットらを出しています。
さらには息子Lyphard’s Special(リファーズスペシャル)がジェンティルドンナの母母父になっています。
このメンツを見て貰えば分かると思うんですが、早めに体ができてスピード先行のタイプが出来上がるんですよね。特に牝馬はスピードタイプを出しやすい。これはハーツクライの産駒もリスグラシューとかそうですし、ミッキーアイルの産駒もメイケイエールとかそうですよね。早くからスピードタイプとして走れつつ、体が大きくなっていくとパワータイプになって完成する。ラッキーライラックとかもそう。
もちろんハーツクライの成長力やパワーは上述したTony Binもあると思いますが、この牝系の影響も無視できないでしょう。サリオスなんかも朝日杯の勝ち方と古馬になってからの毎日王冠とを見るといかにもだなと思いますし、だからサリオス産駒に関してもそんな早熟にはならないんじゃないかと思っているんですよね。少なくとも早枯れはないでしょう。
母母父:Kris(クリス)
母母父Kris(クリス)は端的に言うと瞬発力型の欧州マイラーです。生涯連対を外していないという高い安定感を誇る名馬で、サセックスSでは5馬身差圧勝、ラストランではKnown Fact(ノウンファクト)と激戦の叩き合いを繰り広げました(2着)。
ちなみにボリクリの父Kris.Sとは関係ないです。
その父はエタン系の名スプリンターSharpen Up(シャーペンアップ)、Krisの瞬発力はSharpen Upの影響を受けているでしょうし、そのSharpen UpもHyperionの影響が無視できないわけで、やっぱHyperion凄すぎるなぁという。
Krisの母父はReliance(リライアンス)という仏国馬なんですが、彼は凱旋門賞でSea-Bird(シーバード)の2着だった馬です。Relianceは父としては正直そこまででしたが、母父としてはKrisの他にも独国馬Surumu(ズルムー)を出すなど成功しています。
余談ですが、このSurumuの孫Lando(ランド)は母父父にSharpen Upを持つ馬で、彼はジャパンCに参戦してヒシアマゾンらに勝利しているんですよね。こういうのも血統表を見る楽しさ。競馬って血と人で繋がっているんです。
牝系:Katies(ケーティーズ)
このブログのルールとして気になった方が日本語で調べられるように馬名のカタカナ表記はnetkeibaさん(なければWikipediaさん)に合わせているのですが、ケーティーズなんですね。シェーキーズみたい。ケイティーズじゃダメなのか……。余談でした。
さてKatiesですが、彼女は愛国産馬で愛1000ギニーを勝っています(あちらの桜花賞に相当)。エフフォーリアの母母にあたるKaties First(ケイティーズファースト)は初年度産駒にあたりますね。
(※こっちはケイティーズなのかよ)
Katiesといえば何と言っても娘の女傑ヒシアマゾンで、残念ながらヒシアマゾンは母としては成功しませんでしたが「ヒシ」が買ったために日本で牝系が発展しており、エフフォーリアの他にアドマイヤムーンやスリープレスナイトを輩出しています。エフフォーリアの母も繁殖成績がかなり良いため今後も牝系は発展していきそうです。
(今のところ「ヒシ」から大物は出ていませんが、素晴らしい牝馬を購入した功績を思えば、是非ともエフフォーリア産駒で「ヒシ」の名を持つ馬が活躍してくれたらなと思います)
この牝系の特徴としては、中山が得意なこと。これはKatiesの父Nonoalco(ノノアルコ)に由来すると思われます。Nonoalcoといえばダイユウサクが有名ですが、彼も大金星を挙げたのは中山の有馬記念でしたよね。
エフフォーリアも例に漏れず中山は得意で、皐月賞と有馬記念を勝利しています。したがって産駒も中山が得意であることは期待されますし、特に冬の中山は期待されるところですね。是非とも親子2代での有馬記念制覇を見たいところです。
血統まとめ
血統から予想される距離適性は長めで2000〜2400が主戦場と思われます。ただ前進気勢もあるので母方次第では1600も対応できそうですし、エフフォーリア同様に従順なタイプであれば3200もこなせることでしょう。
競馬場の適性は特に極端に偏らないと思います。高速馬場もタフな馬場も、平坦も坂も、右も左もこなせるんじゃないかと。エフフォーリア自体がオールラウンダー的な馬でしたが、この傾向を受け継ぐのであれば産駒も母方の特徴を注視した方が良いかもしれません。
距離適性が長めを予想されますし、また父も母父も母母父も瞬発力型ですから、ハイペースに関しては疑問が残ります。追走できるなら良い時計で勝てるでしょうが、追走できない場合は騎乗に工夫が必要でしょうね。
デビューした馬からは「ハーツ感」が漂っている
これはもうタイトルのままなんですが、ハーツ感がかなり感じられるんですよね、
そもそもエフフォーリア自身が引退してから背が伸びたというコメントをされている馬ですし、それが良い方向のものだったかそうでなかったかは置いておいて、3歳秋で「完成」した馬ではなかったと思うんです。
加えて今のところデビューは早くて馬体も大きく見せていますが、総じて「トモが緩い」と言われている。とりわけ牝馬は体が小さくて追い切りもそんなに走らない馬が多く、競馬センスとスピードだけで勝負している感じがあります。
こういうのって、まんまハーツクライがそうだと思うんですよ。牡馬の巨漢馬は押し切るような競馬をしつつ、牝馬も含めて小さい馬はスピードとキレを見せる。まぁもちろんデビュー時から体を大きく見せるあたりは父エピファらしさを思わせますが。
私は名馬のnetkeibaの掲示板を遡るのが好きなんですが、エフフォーリアの募集時とかからのコメントを見てると、札幌に移動して追い切りが始まるまでは牧場からのコメントも別にそんな弾んでないんですよね。このレベルの馬には珍しく。
それが札幌のデビューに向けて武史が追い切りに乗った瞬間、わけわからない時計を出して一気に「こいつやべぇ」って噂になる。古馬OP馬トーラスジェミニに勝ってますからね。武史もめちゃくちゃ興奮しているってニュースになって、それで新馬戦で人気した。
ですからエフフォーリアの子も1歳や2歳の牧場のコメントをどこまで頼りにするのかというところはありますし、やっぱりこういうところも晩成とまでは言わなくとも成長力がありそうな雰囲気があります。
ハーツクライよろしく、エフフォーリアの産駒も馬体重が増えてからが本格化なのかなと思ったり。ですから世間では早熟だ早枯れだと言われていますが、期待も込みではありますが、私はエフフォーリアは成長力があるタイプだと思っています。
今後の注目ポイント
まずはやっぱり初年度産駒の成績。血統登録されているのが120頭近くいるということで、勝ち上がり40頭はノルマとしたいところですね。現状の繁殖レベルを考えれば50頭いけばハイアベレージと言えると思います。4割ですからね。
それからクラシック路線での成績。皐月ダービーに出走できればD評価、世代重賞に勝って複数頭が出走できればC評価、クラシックで馬券に来れたらB評価、2歳GⅠ馬券内&世代重賞勝利&クラシック馬券でA評価、GⅠ勝てたらS評価、って感じですかね。
牝系や父の成績からは中山向き、エピファやハーツの産駒傾向としては東京向きという形になるわけですが、いずれにしてもホープフルS、皐月賞、日本ダービーは中山と東京なのでどれかは取れたらなというところですね。少なくとも馬券にはこれないと「期待はずれ」の評価になるかと。
個人的には母方の血統次第では菊花賞もあるかなと思ってますし、父に続く親子有馬制覇なんかも期待したいところですが、こんな風に夢を語れるのもいつまで続くか。騒げるうちに騒いでおこうの精神でポジティヴシンキングしていきます。
注目は成長力もそうですが、気性のところ。2戦3戦していくなかでエピファネイアのような気難しさを見せてしまわないか、これは今のところは大丈夫そうですが懸念されているところなので注目していきたいですね。
それから距離適性。1600を走れるかどうかは勝ち上がり率にも関わってきます。ダートはそんなこなせないでしょうが、ここも壊滅的なのか少しは走れるのかをチェックしていきたいです。
勝つなら武史じゃなくてもいい、ただ……
エフフォーリアを好きな人には武史とのコンビだからこそ好きだって人もそこそこ多いかなと思っています。私だって武史とのコンビには色々ドラマを感じてきましたし、乗り替わりも多い現代競馬でクラブ馬ながら全て同じ鞍上が手綱を取るというのは珍しいことです。
ただ、私はエフフォーリアが勝てるならその背中は武史じゃなくても良いと思っています。あくまで馬ファーストで、そこには和生でも、ルメールでも、川田でも戸崎でも瑠星でも淳也でも良い。豊さんでもノリさんでもムーアでもモレイラでもレーンでも誰でも良い。
それでも願ってしまうのは、やはり武史がエフフォーリア産駒でGⅠを勝つ姿。
私はエフフォーリアが大阪杯で見せ場なく沈み、宝塚で直線で実況に名前すら呼ばれなかった4歳に迎えた有馬記念前の武史の会見と返し馬が忘れられないんですよね。

「有馬だからとかではなく、僕はエフフォーリアともう一度勝ちたい」
早熟で終わったとか、斤量に負けてるとか、そもそもこれまでもレベルが高くなかったとか、牝馬に発情してたとか、色々と語られていたなかでの記者会見でした。
人気投票では2番手に評価されたものの、世間の注目は圧倒的にイクイノックスであり、豊さんが乗るドウデュースや和生のタイトルホルダーが続く形で、エフフォーリアに至っては「もう終わった馬」と捉えている人も少なくありませんでした。
(事実として、有馬記念では前年覇者ながら5番人気でした)
そんな世間に中指を立てるように、「エフフォーリアは強い」「このまま終わる馬ではない」「勝たせたい」と言ってくれたこと、そしてあの大迫力の返し馬と歓声には当時思わず涙しました。レースよりも返し馬の方が感動しました。
あの時の記憶がまだ焼きついているから、武史と一緒に勝つエフフォーリア産駒が見たい。最初じゃなくていいしダービーじゃなくても良いから。
無事に引退して種牡馬になってくれたからこそ、そして産駒が今のところよく走ってくれているからこそ、こんな記事を書けています。そのことに感謝しながら、これからも応援していきたいです。
