感想と学び39作目「彼女の姉は2周目の彼女」

今までインプットをおざなりにして生きてきたことを反省し、アニメや映画やラノベを見てブログに感想と学びを書いていこうと思い立ちました。

そうして始まった【感想と学び】シリーズの39作目、アニメ映画【彼女の姉は2周目の彼女】を書いていきます。

ネタバレもちろんあります。作品の説明は最低限にしかしません。


簡単な紹介

同じ天文部であるヒロイン・美晴と付き合っている主人公・流一だが、彼女である美晴の双子の姉である沙雪は未来から魂だけ戻ってきて2度目の人生を送っている美晴だった。

沙雪から、未来では美晴と破局してしまうことを伝えられた流一は、そうならないようにサポートするという沙雪の誘いに乗ってしまう。しかし沙雪の狙いは、まだ未練のある流一と再び付き合うことだった。

自らの上位互換とも言えるような沙雪に劣等感を抱きながらも、美晴は流一の気持ちが離れないように必死にアプローチを重ねる。流一はそんな美晴への想いを深めつつも、2周目の美晴であるところの沙雪に対する気持ちも募っていく。

なんやかんやあって、二人公認の二股エンドで終わる。

浮気はやっぱり厳しい

これまでにも浮気する作品は読んできました。例えば感想と学び31作目「友達以上浮気未満のカノジョたち」とかもそうでした。あちらは遠距離恋愛でしたが、今回はタイムリープ。

浮気をする、ないしNTRを目論むというのは一般的な感性から言って悪行であるため、これには読者が納得できずともできるための大義名分が必要になると思っています。主人公やヒロインを嫌われ者にするのは勇気がいることですし(そういう作品もありますが)。

今作でいうと、沙雪は2周目なだけの美晴である(つまり沙雪の側に立てば純愛)というのがそれにあたります。彼女は時間を逆行して世界を捻じ曲げることになっても、流一との愛のために生きているわけで、やっぱりその想いは報われてほしいと思いますよね。

そして精神年齢も高いことから沙雪の方がどうしても高校生からすれば魅力的に感じてしまうのも仕方のないことではあると思います。何より彼女が美晴自身でもあるのですから、やはりそこは上位互換的な存在になってしまう。

ただ読んでいて私が感じたことは、やっぱりそこまで用意されても浮気は許容できないなという自分の感情でした。もちろん創作と割り切ってはいますが、健気で初心な美晴を思うと胸が痛みます。

今作では結局二股(彼女公認)という結末になって、それ自体には異論はありません。沙雪とて美晴なわけですし報われてほしいです。ただ沙雪が2周目の美晴であることは美晴には明かしていませんし、ですので美晴からすればやはり姉によるNTRということになってしまいます。

美晴に対して沙雪が2周目であることを告げるかどうかは、確かに悩ましい点ではあります。美晴は「そんなの知らない」となるタイプではなく、むしろ遠慮してしまうタイプでしょう。まして相手も自分自身となればその可能性は高まります。

ただそれでも、ただ沙雪に流されてしまったのではなく美晴を愛する気持ちから沙雪のことも大切にしたいと考えていることは、少なくとも読者からすれば流一くんを許す動機になっているわけですし、美晴にも伝えてあげたかった。これは一方的な願いなのでしょうか。

恋愛における誠実さを大切にするあまり、美晴のことを大切にできていないのかもしれない。でもそうでないのなら、やはり沙雪にはあくまでサポーターに徹してもらいたいと思ってしまいました。残酷ですけど、2周目の彼女に良い想いをさせるために1周目の美晴を蔑ろにしてはいけないと思います。

感想

共感はできるんですよね。浮気であるという点さえ除けば、沙雪はすごく魅力的なヒロインですし、好きになれると思います。

正直のところ変に疑って「本当は沙雪は2周目の美晴ではない」可能性も考えながら読んでしまってはいたのですが、しかし美晴のやや重いところとかを見てると将来沙雪になるのは頷けるところがあります。

きっと未来で別れてしまったのも、美晴の方から思い詰めて爆発してしまったんでしょうね。

何はともあれ、三人に幸せな生活があればと思います。