ついに日本にもダンジグ系の時代がくる!

現代日本競馬において一番人気の血統は、Turn-to(ターントゥ)からのSunday Silence(サンデーサイレンス)の系統とRoberto(ロベルト)の系統でしょう。それからMr.Prospecter(ミスタープロスペクター)からのキングカメハメハ系、あとはStorm Cat(ストームキャット)系やA.P.Indy(エーピーインディ)系などが続くでしょうか。

ただ今回はそのどれでもないDanzig(ダンジグ)の系統について書きます。

Danzig系にはどんな馬がいるのか、なぜDanzigがこれから熱いのか。

それを書いていければなと思っています。

先に言っておくとDanzigの系統はかなり発展しているので、どうしても紹介していると長くなります。そのため代表的な馬だけを簡単に書いて紹介しますね。

では早速。


世界で活躍するDanzig

Danzigは米国のNorthern Dancer(ノーザンダンサー)産駒で、小柄ながら高いスピードとパワーを誇りました。ただタイトルはなく競走馬としては無名の域を超えませんでした。

しかし種牡馬となると一転してNorthern Dancerの才能を色濃く産駒に遺伝させ、北米リーディングまで上り詰めます。現在ではSadler’s Wells(サドラーズウェルズ)などに並んで世界の競馬史の根幹血統の一つと言えるでしょう。

産駒は沢山活躍しています。例えばLure(ルアー)ですね。母父はAffirmed(アファームド)のライバルAlydar(アリダー)。米国馬ですが芝に転戦後はほぼ全連対。BCマイルを連覇していて、種牡馬としてサトノダイヤモンドの母父Orpen(オルペン)を輩出しています。

Danzig系では、ほかに産駒Polish Precedent(ポリッシュプレジデント)を経由したPilusadski(ピルサドスキー)が有名です。凱旋門賞では2度挑戦して共にHelissio(エリシオ)とPeintre Celebre(パントレセレブル)の2着、BCターフでSingspiel(シングスピール)を破って1着、ほかにエクリプスSや愛チャンピオンSを勝利して、JCではパドックでアソコをビンビンに立たせながらもエアグルーヴに勝って優勝。種牡馬としては今一つでしたが記憶には残り続けるでしょう。

あとは三冠手前で謎の失速をしたBig Brown(ビッグブラウン)もBoundary(バウンダリー)を経由したDanzig系です。この馬はドーピングでも有名で、そういう意味でも競馬史では目立つかもしれません。

Chief’s Crown

Danzigからの大きな三系統を除けば、この馬が系統を作っていると言えるでしょうか。

Chief’s Crown(チーフズクラウン)自身はDanzigの初年度産駒で、米国三冠を3→2→3、四冠目とも言われるトラヴァーズSを勝っています。

産駒としてはBCターフを勝ったChief Bearhart(チーフベアハート)が日本にも種牡馬として来ていて馴染み深いです。ここからマイネルレコルトやマイネルキッツが出ています。

他には孫にSinndar(シンダー)を輩出していますね。Sinndarは英愛ダービーと凱旋門賞を勝っています。Sinndarからは三年連続凱旋門2着の善戦馬Youmzain(ユームザイン)が出ています。ただSinndarのみならずChief’s Crownの系統はここが精一杯になるかもしれません。

ちなみにChief’s Crownは母父としてディープスカイを出しています。後述しますが、母系としてはDanzigは日本競馬でも存在感を持っています。

Green Desert

Green Desert(グリーンデザート)は米国生まれで英国に持ち込まれた馬です。英2000ギニーではDancing Brave(ダンシングブレーヴ)の2着、その後ジュライCを勝ったスプリント実績で種牡馬入りしました。

競走馬としては並の一流馬という感じですが、種牡馬として大成功。主に欧州で活躍するDanzig三大系統のうちの一つです。

代表産駒の一頭にはSheikh Albadou(シェイクアルバドゥ)がいます。欧州調教馬として唯一BCスプリントを制した馬です。種牡馬としては血を繋げませんでしたが、本場米国のダートでスプリントという真向からのスピード勝負を勝ち切ったことは歴史に残っていくでしょう。

ちなみにGreen DesertはMakfi(マクフィ)の母父でもあります。Makfiといえば最近ではアイビスサマーダッシュを勝ったオールアットワンスが出ていますね。ちょこちょこ産駒が走っています。

Cape Cross

Cape Cross(ケープクロス)は競走馬としては人気薄でG1を一つ勝っただけの1.5流のマイラーでしたが、種牡馬としては大成功を収めました。父がスプリンターで自身はマイラーですが、産駒には中距離馬が多いのが特徴的です。

例えばOuija Board(ウィジャボード)。3歳時に英愛オークスやBCフィリー&メアターフを勝ち、古馬になっても苦戦しながら香港ヴァーズ、プリンスオブウェールズ、エクリプスSなど勝ち星を重ねました。余談ですがドバイシーマCでハーツクライに、JCでディープインパクトに敗れています。

ちなみにOuija Boardは母としてAustralia(オーストラリア)を輩出しているので、Cape CrossはAustraliaの母父にあたります。Australiaは英愛ダービー馬です。

Golden Horn(ゴールデンホーン)もCape Crossの産駒です。英ダービー、エクリプスS、愛チャンピオンS、凱旋門賞と勝ちを並べて2着も英国際SとBCターフのみと完全連対。その二度の負けも1馬身以内ですから、競走馬としては文句なしの超一流馬。

Golden Hornは母父父Kingmambo(キングマンボ)に母母父Nureyev(ヌレイエフ)と軽めの血統で、実際この年の凱旋門なら良馬場で日本馬も勝負できたかもと思うんですが、こういう時に限っていないんですよね……。2012年生まれの15世代、ドゥラメンテとかの同期です。

Golden Hornは種牡馬としては正直失敗しているのですが、産駒のヘザルフェンが24世代にいます。投稿時点ではまだ未勝利を勝ち上がれていないのですが、なかなか悪くない馬だと思いますね。期待していますが距離は長そうで、やはりそこはCape Crossのラインだなぁと思ったり。ヘザルフェンは母父がSharpen Up(シャーペンアップ)の系列だったり母母父にSingspielがいたりするのも大きいでしょうけど。

Sea The Stars

Sea The Stars(シーザスターズ)はCape Crossの後継で、英二冠を取るとエクリプスSも制覇。そのまま英国際Sに出走して、オブライエンの庭で1vs3で勝ち切ってるんですよね、これが地味に一番凄い。勢いのまま愛チャンピオンSに凱旋門賞まで勝って3歳で引退しました。

欧州において3歳での引退はよくあることなのですが、これほどまでに「これ以上やることがないから」と言えるのはSea The Starsくらいじゃないでしょうか。日本で言うなら皐月とダービー勝って秋天とJCと有馬記念も勝ってるようなもんです。無茶苦茶や、そんなん。

産駒の話をしましょう。

Sea The Moon(シーザムーン)はドイツダービーで大差勝ちした馬で、産駒には今年ドイツダービーを圧勝したFantastic Moon(ファンタスティックムーン)とかがいます。

あとは英愛ダービーを勝ったHarzand(ハーザンド)。それから長距離界に君臨したStradivarius(ストラディバリウス)。重賞制覇してからはEnable(エネイブル)らと戦いながらも連を外さなかったCrystal Ocean(クリスタルオーシャン)などもいます。

なにより注目するべきはBaaeed(バーイード)ですね。

デビューしてから無敗でG1を6連勝。あのPalace Pier(パレスピアー)をも倒してです。ラストランでこそ崩れましたが、稍重のアスコットで負けたのはむしろスピードの証明にも思えます。

欧州は牝系が重くて、種牡馬は代を経るごとにスタミナを獲得して距離が伸びていきがちです。だから後継となるのは、えてしてBaaeedのようなスピードを濃く受け継いだ存在です。

血統的には母父Kingmambo(キングマンボ)は言うまでもなく日本競馬で結果を出していますし、母母Lahudood(ラフドゥード)はBCフィリー&メアターフを勝っている米芝中距離馬です。日本競馬でも合うと思います。

Invincible Spirit

Invincible Spirit(インヴィンシブルスピリット)も人気薄でG1を一つ勝ったスプリンターですが、種牡馬としては欧州短距離で産駒が大活躍しています。順番に産駒を紹介します。

I am Invincible(アイアムインヴィンシブル)はネタみたいな名前の重賞馬ですが、種牡馬としては豪州リーディングを獲得するほど活躍し、種付け料は2500万円を超えて当初の20倍以上となる大成功を収めています。

Lawman(ロウマン)は仏ダービー馬です(※仏ダービーは2100m)。産駒にHarbour Law(ハーバーロウ)がいるんですが、この馬はセントレジャーを勝っているんですよね。これ血統で後付け説明できる人いますか? 母父Pivotal(ピヴォタル)で母母父Warning(ウォーニング)なんですが……。

Moonlight Cloud(ムーンライトクラウド)は牝馬です。モーリスドゲスト賞からジャックルマロワ賞を連闘するというウイポローテで連勝しています。25戦25勝の怪物Black Caviar(ブラックキャビア)にも迫る末脚を見せており、特にフォレ賞の追い込みは競馬史に残るレベルかもしれません。えげつない脚です。

Kingman

Kingman(キングマン)は欧州追い込み型のマイラーです。英マイル最高峰のサセックスSと仏マイル最高峰のジャックルマロワ賞を同年制覇、G1初挑戦となった英2000ギニーで2着になった以外は全勝で、大きな期待を背負って種牡馬入りしました。

代表産駒は現状Palace Pier(パレスピアー)でしょうね。ジャックルマロワ賞を連覇した名馬で、上述したように、あのBaaeedとも熱戦を繰り広げました。

日本ではシュネルマイスターがマル外ながら日本のマイルG1で好走を続けています。この馬についてはまた今度書きます。

そのほかにはPersian King(ペルシアンキング)がいます。仏ダービーや凱旋門賞でSottsass(ソットサス)と戦い、どちらも負けていますがG1を3勝しています。現役ではパリ大賞を勝ったFeed The Flame(フィードザフレイム)や、牝馬ですがムーンランドロンシャン賞でBig Rock(ビッグロック)に勝ったSauterne(ソーテルヌ)などもいます。なおSauterneはグランド牧場がセリで落札したとのことで、日本にやってきます。牝系もSラインでスターズオンアースらの近親になりますから非常に楽しみですね。

Oasis Dream

Oasis Dream(オアシスドリーム)はスプリントG1を3勝した馬で、競走馬としてはCape CrossやInvincible Spiritに優ります。ただ父系としてはまだ発展途上といったところでしょうか。

産駒を紹介します。Midday(ミッデイ)はナッソーSを三連覇などG1を6勝した牝馬です。すぅんごい脚で有名なスノーフェアリーを負かしています。Muhaarar(ムハーラー)は3歳夏からスプリントG1を4連勝した馬です。

それからNative Trail(ネイティヴトレイル)も本馬の産駒です。2歳時には4戦全勝(うちG1を2勝)、愛2000ギニーを最後に勝ち星には遠ざかってしまいましたが、種牡馬としてどこまでやれるでしょうか。

Showcasing

後継としては今のところShowcasing(ショーケーシング)が最有力です。Showcasing自身は一介の重賞馬ですが種牡馬として活躍しています。

産駒にはスプリントG1を3勝のAdvertise(アドヴァタイズ)、サセックスSを勝利したMohaather(モハーザー)など、G1馬を複数輩出しています。

日本にも先日ダートで快勝しオープン入りしたペースセッティングが輸入されています。まだ3歳馬のため将来が期待されるところです。母父もDanzig系ですが、まさかダートで強さを見せるとは思っていなかったので驚きでした。

Danehill

Danzig系の三大系統とは書きましたが、このDanehill(デインヒル)の系統が最も結果を出しています。

Danehill自身は種牡馬としてはスプリントG1を1勝しただけですが、種牡馬としては英愛仏豪でリーディングサイアーとなる大活躍をし、父の父(サイアーオブサイアー)としても大成功を収めました。

シャトル種牡馬のパイオニアという馬でもあり、南半球の豪州でも帝国を築いているのが特徴的です。ちなみに日本にも一年だけリース(レンタル。レンドリースとかのリース)されています。残念ながら期待されたような大物は出ませんでしたが……。

産駒を紹介しましょう。

豪州生産の香港馬としてFairy King Prawn(フェアリーキングプローン)がいます。26戦して連対を外したのは4回だけという安定感で、2000年には安田記念でキングヘイローらを破って優勝しています。

ウマ娘にもなっているファインモーションもDanehill産駒です。Pilusadskiの半妹という超良血馬で、今なお語られる秋華賞の単勝支持率72%は日本競馬の歴史に残り続けるでしょう。良血から生み出される破壊的なスピードでエリザベス女王杯まで無敗で制覇しましたが、そこからは難しさを見せて本来の力を発揮できませんでした。惜しむらくは繁殖能力がなく血を伝えられなかったこと。もしこの牝系が繋がっていれば、そう思ってしまう一頭です。

Rock of Gibraltar(ロックオブジブラルタル)は2歳後半から3歳にかけてG1を7連勝した欧州年度代表馬のマイラーです。種牡馬としてG1馬を輩出してはいるのですが大物にかけており、期待に応えられているとは言えません。本馬は亡くなりましたが父系はまだ存続しているので、何か出てくるかというところです。ちなみに母父としてはミッキーアイルや社台が輸入した種牡馬Poetic Flare(ポエティックフレア)を出しています。

ステイヤーのWesterner(ウェスターナー)もいます。カドラン賞からロワイヤルオーク賞を2年連続優勝していて、凱旋門賞ではHurricane Run(ハリケーンラン)の2着。Danehill系としては異色の存在ですが、この馬は血統的には解釈も容易で、母父Troy(トロイ)は英愛ダービー馬で母母父Bon Mot(ボンモー)も凱旋門賞馬です。もちろん障害用種牡馬となりました。

少し別路線ならCatcher in the Rye(キャッチャーインザライ)という馬がアルゼンチンで種牡馬入りしリーディングを取る活躍をしています。Sunday Silenceでいうところのアグネスゴールドみたいな存在ですね。

Oratorio(オラトリオ)はG1を3勝している馬です。英ダービー馬の同期Motivator(モチベーター)にエクリプスSと愛チャンピオンSで連勝しています。種牡馬は失敗していますが、母父としてサトノグランツを出しています。Motivatorはソールオリエンスの母父ですから、時代と国を超えて孫同士がクラシックで人気馬として戦っているというのはロマンがありますね。

Dylan Thomas(ディラントーマス)は愛チャンピオンSを連覇した馬で、その舞台でOuija Boardに勝っています。さらにはキングジョージと凱旋門賞でYoumzainに勝利。トータルでG1を6勝しました。種牡馬としては期待に応えられず障害用に転用されてしまい、父系は厳しいと思います。

Duke of Marmalade(デュークオブマーマレード)は古馬になってG1を5連勝した中距離馬です。キングジョージや英国際のような大きなレースを勝っていますが、産駒はステイヤーになってしまい失敗しました。

Frying Spur

Danehillのメイン以外の系統だとFrying Spur(フライングスパー)がいます。豪州で短距離G1を3勝して豪州リーディングも獲得しました。その産駒は香港スプリントを制したInspiration(インスピレーション)、豪州2歳G1ゴールデンスリッパーSを勝ったForensics(フォレンシクス)など。

父系としてはCasino Prince(カジノプリンス)を経由したAll Too Hard(オールトゥーハード)でしょうか。怪物Black Caviarの半弟という血統で、3歳秋にG1を初制覇してからはコックスプレート2着を経てG1を3連勝と本格化しました。晩成傾向だったと言える成績です。

All Too Hardは種牡馬として香港スプリント界を牽引したWellington(ウェリントン)や7歳の現在もG1を勝利している豪州馬Alligator Blood(アリゲーターブラッド)を出しています。ただ二頭ともセン馬なので、父系を繋ぐのは別の馬に期待することになります。

Holy Roman Emperor

Holy Roman Emperor(ホーリーローマンエンペラー)は2戦目の重賞初挑戦で大敗した以外には崩れず、2歳時に7戦して6連対、G1を2勝しています。クラシック路線を期待されたのですが、同じクールモアで同じDanehill産駒のGeorge Washington(ジョージワシントン)に種牡馬能力がないことが発覚したために急遽種牡馬入りしました。

大きな期待と責任を負って種牡馬入りした経緯がありましたが、香港Cを勝ったDesigns On Rome(デザインズオンローム)やジャックルマロワ賞を勝ったRomanised(ローマナイズド)などを出しています。父系はRomanisedに期待することになりそうですね。

Danehill Dancer

Danehill Dancer(デインヒルダンサー)は競走馬としては早熟の早枯れで、2歳時にG1を3戦して2勝2着1回の好成績を残しながら3歳になると勝てませんでした。ただ種牡馬となると英愛リーディングサイアーにまでなりました。

Choisir

Choisir(ショワジール)は英豪でスプリントG1を勝利した馬です。後継としてはこちらが有力です。

Starspangledbanner(スタースパングルドバナー)は豪州馬ですがG1を勝ってから欧州に移籍し、ジュビリーSとジュライCを連勝するなどスプリンターとして活躍しました。名前は星条旗の意味です。

Starspangledbannerの産駒には、あのGolden Sixty(ゴールデンシックスティ)に土をつけたCalifornia Spangle(カリフォルニアスパングル)がいるほか、コックスプレートやシャフリヤールの負けたプリンスオブウェールズなどを勝ったState of Rest(ステートオブレスト)も出しています。

Choisir産駒にはOlympic Glory(オリンピックグローリー)もいます。フォレ賞などG1を4勝した馬で、凱旋門賞とJCの両方で掲示板入りしたGrand Glory(グランドグローリー)の父です。Grand Gloryは社台が輸入しているので産駒が走るのが楽しみですね。ロンシャンでも府中でもアスコットでもそれなりに走れているのは基礎能力の高さを示していると思います。

Mastercraftsman

Mastercraftsman(マスタークラフツマン)は愛2000ギニーやセントジェームズパレスなどマイル以下のG1を4勝しました。ただ2000mの英国際や愛チャンピオンSでも2着3着と好走しており、敗れた相手がSea The Starsなことを思えば2000までこなせる能力はあったと言えるでしょう。

産駒のThe Grey Gatsby(ザグレイギャッツビー)は仏ダービー馬です。英国際ではAustraliaの2着、愛チャンピオンSではそのAustraliaに勝つなど活躍しました。

母母母にMiesqueを持つAlpha Centauri(アルファセントーリ)もMastercraftsman産駒の牝馬です。ジャックルマロワ賞などG1を4勝していた快速馬で、馬主にして生産者であるニアルコスファミリーの規模縮小にともなってセリに出されたとかなんとか。

Dansili

Dansili(ダンシリ)はG1で2着3回、3着3回と能力はありながら一線級の相手からは一段落ちるマイラーでしたが、全姉にジャックルマロワ賞を勝ったBanks Hill(バンクスヒル)がいるなどG1馬5頭のきょうだいがいる良血から種牡馬入りして成功しました。

代表産駒はまずRail Link(レイルリンク)。ほぼ負けなしで3歳で凱旋門賞に勝利して引退。戦績としてはAce Impact(エースインパクト)みたいな感じですね。あのディープが敗れた凱旋門賞としても名前は有名でしょう(※ディープは失格扱い。入線順位は3着)。しかし種牡馬としては失敗しました。

抜群の安定感を誇ったFlintshire(フリントシャー)もいます。G1に挑むこと17回。5勝して2着9回、3着と4着が1回で大負けしたのは3歳で挑んだ凱旋門賞だけという安定感です。その挑んだG1も凱旋門賞やBCターフにドバイシーマCや香港ヴァーズと適性不問。ただ2400の馬だったので種牡馬としては大物を出せませんでした。

種牡馬として期待されていたのはZoffany(ゾファニー)。中距離馬の多いDansili産駒において短距離でG1を取っています。勝ったのはスプリントのフェニックスSだけでしたが、2着に敗れたセントジェームズパレスSは1着がFrankelなのでマイルでも実質勝っているようなものです。このZoffanyが早逝してしまったことがDansiliの父系にとっては大きな痛手と言えます。

Harbinger

代表産駒の一頭にして、広くDanzig系全体で日本において最も結果を出しているのがHarbinger(ハービンジャー)です。この記事を読んでいる人で知らない人はほぼいないでしょうね。

母父にBering(ベーリング)という凱旋門賞でDancing Braveの2着に負けた以外はほぼ勝っている2400の馬がいて、母母父にもCaerleon(カーリアン)を愛ダービーで破った2400の馬Shareef Dancer(シャリーフダンサー)がいてと、母方ががっつり2400の血統でした。そのため当然のようにHarbingerも2400で猛威を振るいました。

なんといっても最初のG1挑戦にして最後のレースとなったキングジョージ。ここでは愛ダービーを勝っていてレース後に愛チャンピオンSなどG1を4勝するCape Blanco(ケープブランコ)をなんと11馬身も千切り捨てたうえにレコードを2秒更新して圧勝するという歴史的な走りを見せました。3着に前年の凱旋門賞2着のYoumzain、5着にこの年の英ダービー馬で次走の凱旋門賞を勝つWorkforce(ワークフォース)がいると言ったら異常さがさらに分かりますね。

このHarbingerから後継が出せるかどうか……。そこにDansili系の存亡も掛かっているかもしれません。

Redoute’s Choice

Redoute’s Choice(リダウツチョイス)は豪州馬です。競走馬としては短距離G1を4勝し、種牡馬としては3度豪リーディングを獲得するなど大きく結果を出しました。産駒は2ライン紹介します。

Snitzel

Snitzel(スニッツェル)は後継候補の筆頭で、自身は不良馬場のスプリントG1を1つ勝っただけですが産駒の活躍によって種牡馬としてはリーディングを取りました。Danehill→Redoute’s Choice→Snitzelと三代でのリーディングサイアーとなり、4代目にも期待がかかっています。

ちなみにリーディングをとる前に社台SSに二度シャトルに来ているらしく、結果こそ出せませんでしたが社台のアンテナって凄いですね。こういうのを見るたびに取るべくして取った天下だと思うわけです。なお母父としては今年の神戸新聞杯で2着だったサヴォーナがいます。

産駒は4頭紹介します。まずはRedzel(レッドゼル)。1着賞金650万豪ドル(※2023年11月現在1豪ドル=約95円)という超高額賞金レースのジ・エベレストを連破している馬です。G1も2つ勝っています(ジ・エベレストは格付けなし)。

次にShamus Award(シェイマスアワード)。G1を2勝しています。そのうちの一つコックスプレートでは3歳未勝利の立場で登録し、除外対象だったにも関わらず出走馬の回避で参戦。それで勝ってしまうという波乱を巻き起こしました。登録した陣営が凄すぎる。産駒もDuais(デュアイス)などG1馬を輩出しています。

それからRussian Revolution(ロシアンレボリューション)はG1を2勝しているほか、新種牡馬リーディングを獲得するなど活躍しています。同じ名前のDubai Millennium(ドバイミレニアム)産駒がいるので注意です。

最後にTrapeze Artist(トラピーズアーティスト)。豪州馬で1400以下の短距離G1を4勝。種牡馬として期待されていますが大物を出せるでしょうか。

Not A Single Doubt

Not A Single Doubt(ノットアシングルダウト)はG3での2着が最高成績とお世辞にも一流の馬とは言えませんでしたが、種牡馬としては多くのG1馬を輩出しました。産駒を2頭紹介します。

Extreme Choice(エクストリームチョイス)は短距離G1を2勝しています。既に種牡馬として2021年にゴールデンスリッパーSを勝ったStay Inside(ステイインサイド)を出しています。かなり勢いのある種牡馬です。

Farnan(ファーナン)は上述したStay Insideの前の年、2020年にゴールデンスリッパーSを勝っています。種牡馬としてもExtreme Choiceと同じNot A Single Doubtの父系ということで人気を集めているようです。

Exceed And Excel

Exceed And Excel(エクシードアンドエクセル)は豪州でスプリントG1を6勝(うちG1を2勝)していて、豪州でのリーディングのみならずシャトル種牡馬として欧州でも活躍馬を輩出しています。

Excelebration(エクセレブレーション)は愛国産の代表産駒です。G1を3勝して同時代のマイラーには大体勝っているのですが、Frankelと5度対戦して全敗。レーティング140で有名なFrankelのクイーンアンSでは11馬身もちぎられました。相手が悪すぎる。

Helmet(ヘルメット)は豪州二冠馬です。種牡馬として二刀流のドバイWC馬Thunder Snow(サンダースノー)を出しています。父系としてはこのサンダースノーに期待することになるのですが、現状やや暗雲立ち込めているというところです。巻き返しはあるでしょうか。

牝馬のMawj(モージュ)はBCマイルを勝っているModern Games(モダンゲームズ)の半妹です。3歳になって本格化し4連勝で今年のBCマイルに参戦。ソングラインにも先着していますが僅かに及ばず2着。兄妹制覇はなりませんでした。

Fastnet Rock

Fastnet Rock(ファストネットロック)は豪州でG1を2勝と2着2回のスプリンターです。種牡馬としてはスプリンターに限らず中距離馬も出して豪州リーディングを獲得しています。

Qualify(クオリファイ)は英オークスを勝った牝馬です。勝った相手はDanehill Dancer産駒でG1を3勝と2着3回のLagatissimo(レガティッシモ)ですので価値のある勝利でした。Qualifyは母父Galileo、Legatissimoは母父Montjeu(モンジュー)。スタミナ獲得は分かりやすいですね。

Fascinating Rock(ファスシネイティングロック)は英チャンピオンSなどG1を2勝しています。あの凱旋門賞馬の名牝Found(ファウンド)に人気薄ながら勝ちました。ただ種牡馬としては今一つです。

One Master(ワンマスター)はフォレ賞3連覇の名牝。……なんですが、フォレ賞以外はG1の勝ちがないどころかG3を2勝しているだけという極端な成績。まさにフォレ賞専用機なわけですが(G1の2着は2回ある)、ここまで偏るのは不思議です。

Via Sistina(ヴィアシスティーナ)はG1に4戦して1-2-1-0と堅実な成績を残しており、King of Steel(キングオブスティール)の2着に負けた英チャンピオンSも鞍上が残り300mほどで鞭を落としていました。母父Galileoのいわゆるガリデイン配合の牝馬です。

Mosheen(モシーン)が日本競馬には一番馴染み深いですね。母父Stravinsky(ストラヴィンスキー)はジュライCを4馬身差圧勝したNureyev(ヌレイエフ)産駒のスプリンター。母母父Kaapstad(カープスタッド)は豪最強馬の議論にも名前が挙がるG1を10勝した名馬Octagonal(オクタゴナル)の半兄で父はZabeel(ザビール)、中距離を走る下地はここでしょうか。

Mosheenは豪州馬にしては長い距離を走る馬で、ゴールデンスリッパーSこそ2着に走っていますが3歳以降に刻んだ4度のG1勝利は1600、1600、2000、2500と長めの成績。スプリントはやや短かったのでしょうか。スタミナは持っています。豪州でスプリントを好走しながら中距離もこなせたという意味ではリバティアイランドの母Yankee Rose(ヤンキーローズ)に被りますね。Yankee RoseもゴールデンスリッパーSで2着です。

日本に輸入されて産駒プリモシーンが重賞を3勝。ディープ産駒もカナロア産駒も中央で3勝していて(ともに現役)、繁殖能力が高く評価されています。さらにはモーリス産駒のダノンエアズロックがデビュー2連勝で年末を迎えるということで、母としてのG1勝利にも手が届きそうです。

Kodiac

Danehill系の最後はKodiac(コディアック)。G3を2着、G1を4着が最高成績とイマイチですが、Invincible Spiritの半弟の血統で種牡馬入りして成功。

勝ち上がりの高さが売りですが、スプリントG1を2勝したHello Youmzain(ハローユームザイン)や、古馬になって2400のG1を3連勝したBest Solution(ベストソリューション)なども出せています。やがて後継となるような大物も出てくるかもしれません。

War Front

War Front(ウォーフロント)は米国産馬で、スプリント路線で走って重賞で2着が5回(うちG1が2回)、勝てたのはG2を1つだけと少し足りない馬でした。

ただ種牡馬としては成功し、上の二頭には劣るもののDanzigの系統として健闘しています。米国で戦えているので三つ目の父系として紹介しています。

The Factor(ザファクター)はG1を2勝していますが、晩成傾向のため後継を出すのは厳しくなりつつあります。日本にもリースで来ていましたがダメでした。

Air Force Blue(エアフォースブルー)は2歳時に活躍した早熟の馬で、現在は韓国で種牡馬入りしています。やがて日本馬に立ちはだかる馬が現れるかもしれません。

American Patriot(アメリカンペイトリオット)は米マイルG1を勝った馬で、現在は日本のダーレージャパンで種牡馬をしています。零細牧場からビーアストニッシドを出したこともあり人気しているようです。単純にアメリカ短距離血統は人気しますしね。

U S Navy Flag(ユーエスネイビーフラッグ)は勝ち負けの波が激しい馬柱ですがG1を3つ勝っていて、ジュライCでも勝っているのは評価が高いところです。

War of Will(ウォーオブウィル)は米三冠の2戦目にあたるプリークネスSを勝利。今のところクラシックを勝てているのはこの馬だけです。古馬になってもG1勝利を一つ重ねて種牡馬入り。芝寄りのDanzig系にして米クラシックを勝っているわけですから産駒に期待がかかります。

Omaha Beach(オマハビーチ)はデビューした未勝利戦の3着以外は全て9戦してすべて連対しており、勝ち上がりに5戦を要したのは気になるところですがG1を3勝してBCダートマイルでも2着と好成績を残しました。半姉もG1馬ということで後継に名乗りを挙げています。

Declaretion of War

現状で最も結果を残しているのは、このDeclaretion of War(デクラレーションオブウォー)です。

クイーンアンSと英国際Sの2つを勝利、エクリプスSを2着、ジャックルマロワ賞でMoonlight Cloudから2馬身の4着と欧州の1600~2000で好走しました。高いスピード能力だけでなく異なる競馬場で大崩れしない安定感もあります。

驚くべきはラストランとなったBCクラシックで、いきなりのダート挑戦ながら勝ったMucho Macho Man(ムーチョマッチョマン)とWill Take Charge(ウィルテイクチャージ)に惜敗の3着。Mucho Macho Manは前年のBCクラシックで2着、Will Take Chargeはこの年のトラヴァーズS勝ち馬と、2頭ともバリバリの米ダートでの実績馬です。

この二刀流ぶりに日本は早くから目をつけており、今はJBBAが輸入して日本で人気を集めています。

今のところは芝寄りの馬が出ていますが、この「芝で大きいところを狙えるがダートも走れなくはない」というのは日高の需要に応えたもので、今の人気を見ればG1も手が届くと感じています。仕上がりが早めなのもいいですね。

日本の牡馬クラシックを勝てていないDanzig系

Danzigの初年度産駒は1984年デビューの1985世代。つまり世界にDanzig系が誕生してから40年近くの年数が経っているわけですが、未だに日本の牡馬クラシックを勝つには至っていません。

これについて、今年のクラシック前に(2023年4月)にこんな記事が出ていました。

【皐月賞】ダンジグ系初のクラシック制覇へ ファントムシーフをはじめ3頭が参戦 | 競馬ニュース - netkeiba.com
ダンジグ系の国内クラシック初制覇を目指し、皐月賞(3歳牡牝・GI・芝2000m)にトップナイフ(牡3、栗東・昆貢厩舎)、ファントムシーフ(牡3、栗東・西村真幸厩舎)、ワンダイレクト(牡3、栗東・藤岡… No.1競馬情報サイト「netkeiba.com」の競馬ニュース。

Danzig系がクラシックを勝てていないのは呪いとして有名で、全体で見ればペルシアンナイトの皐月賞2着(アルアインにクビ差)が最高成績です。ダービーは3着までで、それもアタラクシアはアグネスフライトとエアシャカールに3馬身離されていますし、アポロソニックもキズナとエピファネイアの戦いです。

ちなみに記事では牝馬クラシックに秋華賞を含んでいないようですが(厳密にはそうなのかもしれませんが)、一般に牝馬クラシック最終戦とされる秋華賞ではDanehill産駒ファインモーションとHarbinger産駒ディアドラが勝っています。

じゃあクラシックでDanzig系は用無しなのかと言うと、もちろんそうではありません。それについてこんな記事が今年のダービー前(2023年5月)に出ていました。

日本ダービー未勝利のダンジグ系が目が離せない存在!? 今年の注目馬は… | 競馬ニュース - netkeiba.com
日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)で注目される血統と言えば、ディープインパクト産駒やハーツクライ産駒、キングカメハメハ産駒だろう。しかし、ここではあえて日本ダービー未勝利のダンジグ系をピッ… No.1競馬情報サイト「netkeiba.com」の競馬ニュース。

要はDanzig系は父系としては勝てていないけれど、Sunday Silence(サンデーサイレンス)系の産駒の母方としては活躍馬を輩出していると。上で紹介しているようにDanzig系は欧州や豪州を中心に世界中で活躍しているので括りとして大きすぎる気もしますが、さりとて偶然だとして見逃すには惜しいデータです。

もちろん、この記事をそのまま受け取って「じゃあサンデー×ダンジグを買えばいいや」というのは待ってください。その前に今年の牡馬クラシック(2023世代)でどうだったかを振り返ってみます。

2023年牡馬クラシックに見るDanzig系の影響力

2023世代は皐月賞とダービーで同じ馬が連対し、その二頭が共に菊花賞で馬券にくるという実力がハッキリと分かれたクラシックでした。この二頭はやはり抜けて評価が高いわけですが、神騎乗もあったとはいえ二頭を負かしたドゥレッツァや、高い資質を見せるレーベンスティール、ノッキングポイントやベラジオオペラも評価されるべきでしょう。あとはトップナイフもハマれば強い馬です。

三冠の掲示板5頭におけるDanzig 系の影響力を見てみます。

馬名皐月賞東京優駿菊花賞Danzig 系の有無
ソールオリエンス母母母父Danehill
タスティエーラなし
ファントムシーフ父Harbinger,母母父Danehill
メタルスピード12なし
ショウナンバシット1611なし
ハーツコンチェルト母母父Pine Bluff(父Danzig)
ベラジオオペラ10母父Harbinger
ノッキングポイント15なし
ドゥレッツァ母母父Danehill
リビアングラスなし
サヴォーナ母父Snitzel
2023年牡馬クラシック掲示板入りの馬の4代血統表におけるDanzig系の有無

実際のレースを見てもらえれば分かりますが、皐月賞はかなりバイアスのかかったレースでした。メタルスピードとショウナンバシットはともに父シルバーステートの荒れ馬場適性が、ベラジオオペラの大敗は前走の疲れと先行が原因と思います。また菊花賞のリビアングラスは展開が味方していました。

逆にDanzig 系の濃いクロスを持っているファントムシーフは末脚が足りず、ルメールと武豊が工夫しても皐月賞3着と神戸新聞杯3着が限界でした。しかし母方にDanzig 系を持っている馬は掲示板に多いのが分かりますね。

ちなみにDanehillは日本で1世代しか産駒を残していないので、Danehillが母方に入っているということは(ほぼ確実に)輸入しています。だから海外繁殖を含む牝系の強さでもあるわけです。

逆にDanzig 系を4代以内に持っている馬の成績はどうだったか。ダービー18頭で見てみると、上の表にも書いた馬を除くと9着シャザーン(母母父Anabaa)、11着サトノグランツ(母父Oratorio※クロスあり)、14着トップナイフ(父Declaretion of War)となります。

シャザーンは皐月賞で好走していますし、セントライト記念でも3着と世代上位なのは証明しています。サトノグランツは父のサトノダイヤモンドがSunday Silence×Danzig系ですからね。そこに更にDanzig系を入れたらファントムシーフ同様に重くなってしまいます。トップナイフは出遅れていますし2400は距離も長いです。

結論です。Danzig系は母系に入るとスピードを強化してくれますが、父系に入ったりクロスを作ったりすると重くなってしまうんですね。

そもそもの話

そもそもの話ですよ、Danzig系が父系では厳しくても母方に入ると頼もしいなんてのは当然じゃないかと思うんです。だってDanzig系はこんなに世界で走っているわけですから。各地で競争を勝ち抜いて父系を繋いでいるということは、それだけスピードがあるということですし。

競馬の歴史は基本的に速い馬の血が残ってきました。今残ってる血は速いんです。Danzig系はもちろん、Sadler’s Wellsも、Nureyevも、日本だと重いと言われがちな血統も基本は速いんです。

なぜ速いはずの馬が重いのかって、それはSunday SilenceやStorm Catが速すぎるから相対的にそうなるだけです。パワーやスタミナがある代わりに米国系にスピードが劣後するのは確か。でもその部分だけが先走っている気がします。

平坦なトラック競馬なら米国血統が強くて、追走力が違います。だから日本はSunday Silenceという革命的なスピードを中心に、Miesque(を持っているキングカメハメハ)やStorm Catとかを順番に入れてきました。そしてそれらの血統がいきわたってきたのですから、そりゃあDanzig系の有無でスピードに差がつくんですよね。

サンデーキンカメが飽和するにつれて、Danzig系の存在感が増すのは自然な流れだと思うんです。

終わりに

今後、シュネルマイスターが種牡馬入りするでしょう。サンデークロスの時代になるにつれてマル外の好走も増えてくると思います。それから欧州や豪州の牝系も存在感を増していくでしょう。

私は遠からずDanzig系のダービー馬が出ると思います。というかシュネルマイスターの産駒がダービーを取ると思っています。その話はまたシュネルの産駒がデビューする頃に書きます。

でも父系ってその産駒に限定して言えば母方に続いている血の一番手前にある以外の意味はないんですよね。長い目で見れば血の競争でロマンもありますし面白いですけど、その馬の血統表の中ではそうだと思ってます。

だからもう既にDanzig系の時代は来てるんです。

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