今までインプットをおざなりにして生きてきたことを反省し、アニメや映画やラノベを見てブログに感想と学びを書いていこうと思い立ちました。
そうして始まった【感想と学び】シリーズの31作目、漫画【ブスに花束を。】を書いていきます。
ネタバレもちろんあります。作品の説明は最低限にしかしません。
※今回、初めてアニメおよび漫画を取り上げます。漫画はいろいろ追っていますしアニメは毎クール25本以上見ようとしているので全ては書かないですが(Twitterにて感想を投稿しています。詳しくはプロフィールから)、気まぐれに記事にして取り上げていければと思っています。
基準としては、原作進行中なら「紹介編」で、原作ないし漫画が完結していれば「創作編(感想と学び)」にて取り上げる予定です。
簡単な紹介
今年アニメ化もされた作品。女性向けらしく幸せ空間ななかで高身長イケメンに気に入られるという構成。アニメでは原作のキリのいいところまでが映像化された。
主人公・田端は自称「喪女(もじょ)」であり、つまりモテないブス(自称)な女子高生。そんな彼女は花が好きなこともあり委員として花壇の手入れをしており、その優しさと大人しさを利用されて仕事を押し付けられても気にせず励んでいた。
同じクラスのイケメン・上野はそんな田端の優しさに触れ、やがて彼女に恋をする。上野のアプローチを受けて田端も彼に想いを寄せるようになるが、自らを卑下するあまり田端はなかなか上野への好意を打ち消そうとし、また上野からの好意も素直に受け取れない。
そうした状況にあって田端と同じクラスのメンバーも絡む。上野へ恋心を抱くクラスのマドンナ・鶯谷、高校デビューをして張り切っているムードメーカー・新橋。上野の友人であり柔道部の硬派な男・五反田。途中で転向してくる上野と五反田の友人JK・大塚。
クラスメイトの中で恋もあるなかで、鶯谷と田端と上野による三角関係が続くが、新橋は鶯谷のことが好きであり、それぞれの思惑が捻じれていく。やがて敗北を悟りながらも鶯谷は上野に告白して振られ、上野と田端は付き合うこととなる(ここまでがアニメ)。
新橋と鶯谷はともに失恋したわけだが、上野へのアプローチが通用せず苦しんでいた鶯谷を以前から気にかけていた五反田、そして新橋の一生懸命な姿に惹かれた大塚が、それぞれ彼ら彼女らと結ばれていく。
大人になった彼らは、最終的にサブキャラも含めると全てのキャラの恋が成就したわけではなかったが、新橋と大塚は結婚し、五反田と鶯谷も婚約。そして海外から久しぶりに帰ってきた上野が田端に花束を渡してプロポーズすることで物語はフィナーレを迎える。
やさしい世界
とにかく優しい世界で、メインの登場人物はみんな良い人。少し空回りしたり頑張って悪いことをしようともするけれど、その人の良さを見せられるから全員好きになれます。
ストレスがないとは言いませんが、アニメを見るうちに、漫画を読み進めていくうちに、みんな好きになって心が温まる。穏やかで優しい作品でした。
私が特に好きなのは五反田くんで、彼はあまり口数が多くなく、また女の子の扱いにも慣れていません。うまくものを伝えようとしているところや、彼の行動原理を神の視点から知ることのできる我々は、彼を好きにならないことの方が難しい。
姉がいる弟らしく女性に対する距離感も上野くんや新橋くんのそれとは違うなかで、はじめは上野へアタックしている鶯谷に助言をして反発をくらっていた関係から、友人となり、恋仲へと至る過程がすごく好みでした。
感想
アニメのED、すごくよかったんですよね。歌っているのはGLASGOWさんで「スーベニア」。
この作品におけるキャラクターたちの心情、恋の美しさを見事に表現している歌詞がまず素晴らしい。それにものすごく穏やかに聞ける、それでいて爽やかな10代にふさわしいメロディーも良い。
初めて知ったバンドさんでしたが、いやはや本当に素晴らしかった。本当にこの作品にぴったりだったと思います。
アニメが終わった後に五反田くんたちの物語も見たくて漫画を読んだのですが、とても温かい心になりました。3日くらいこの作品のことばかり考えていたくらいには浸れましたね。昨今はこうして浸る体験よりも瞬間的に燃焼するような消費を軸としたコンテンツが多いですが、やはり浸れるのは名作の証。
「ブス」という言葉は私は凄く嫌いで、たとえ自虐だろうと誰にも使ってほしくないのですが、しかしそんなことで食わず嫌いせずに最後まで見て本当に良かった。新橋くんの歌の上手さもアニメではちゃんと表現されていて(声優さん凄い)、最高でしたね。
ぜひ、この作品のアニメおよび漫画を皆さんにもお勧めします。タグで「おすすめ作品」とかつけておこうかな(笑)。
