2025 凱旋門賞 予想

日本競馬の夢。30年近くにわたる悲願。

そう表現するのは嫌がる人もいるかもしれません。

私だって凱旋門賞を世界最強決定戦だとは思っていません。それは今年ならBCクラシックでしょう。

勝利する難易度の高さで言えば、おそらくゴールデンスリッパーSとかジ・エベレストとかBCスプリントの方が難しいと思っています。馬産の方向性が逆行しているので。

ただ、凱旋門賞は世界最高級のレースです。それは疑う余地もないでしょう。歴史、格、賞金、いずれも世界最高峰に相応しいものがあります。であるからこそ、勝ちたいレースなのは間違いありません。

そんな凱旋門賞に、今年も3頭の日本馬が挑みます。3頭とも渡欧後に勝利して挑みに来ます。

さらにフランス側も日本馬を歓迎する構え、水はけをよくする工事もすると。本当に風が吹いています。

勝てるのか、険しいのか。

2年連続出走の馬もいるので昨年の記事を載せておきますね。


昨年は馬場が軽い/重いで2つ出しましたが、やっぱりなんかダサいなということで、今年は馬場が去年と同じぐらいの軽くはないが重くもないくらいの想定として印を発表します。

◎ Leffard(ルファール)
◯ Quisisana(キジサナ)
▲ Aventure(アヴァンチュール)
△ Sosie(ソジー)
☆ ビザンチンドリーム
✓ クロワデュノール
✓ アロヒアリイ
✓ Los Angeles(ロサンゼルス)

消した馬の中だと、カルパナとかは能力は高そうかなと思っています。ミニーホークとかも馬場が軽ければ強いんでしょうけども。

あ、あとGiavelloto(ジアヴェロット)は私は印を回す予定だったんですけどスクラッチ濃厚みたいですね。Miswaki(ミスワキ)を応援している身としては残念です……。

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目次用に見出しつけておきますね

Leffard(ルファール)

なんかやたら人気ないですけど、この馬は結構面白いと思っています。

父Le Havre(ルアーヴル)はBlushing Groom(ブラッシングブルーム)系。もうすでに亡くなってしまっているので本馬に血統存続が期待されています。Le Havreの母方はドイツの血が入っていて、軽めの方が良い印象ながらも私は重めの馬場でも多少は戦えるのではないかと考えています。

母父はMontjeu(モンジュー)。言うまでもなく凱旋門賞馬です。

母母父Darshaanは産駒に凱旋門賞馬Dalakhani(ダラカニ)を出しています。

全体的に持続力寄りの血統。前哨戦のニエル賞ではなんと8頭立ての6着。最後方から運んで全然かわせないままでした。最後は伸びてきてますけど、あれは相手が垂れてるんでしょうね。対して時計の早かったパリ大賞典では6頭立て6人気で1着。

まぁ馬場が良い方がいいとは思います。ただ今回は内枠にルメール騎乗のアロヒアリイがいますよね。しかも彼は前走で逃げ勝っている。今回も逃げ候補ですし、番手の実質逃げとかになっても私はある程度ペースを流す可能性があるのではないかと思っています。

そうすればこの馬の時計は魅力的ですよね。同じ時計でもロンシャンの時計。昨年ヴェルメイユ賞の方が時計早いということに言及していますし、馬場が回復傾向にあるのはプラスに捉えたいと思っています。

比較的内枠ですし、陣営はC.デムを手配。しかも同じ厩舎からエースインパクトの半弟Arrow Eagleがいかにもな援護射撃で参戦してくるなど、本気度を感じます。地元フランスの3歳馬ですし楽しみですよ。

Quisisana(キジサナ)

2桁人気の馬で本命対抗。当てる気あるのかという話ですが、本命をどっちにするか悩んだので本命にしなかった方の馬を対抗にしたんですよ。

馬柱を見れば直近で4連勝していますがロンシャンではないので評価は難しいです。じゃあそのロンシャン成績はどうなんだって2戦して3着5着。GⅠでもないのにこの成績は険しい顔になってしまいますが、だからこそ人気に妙味があります。

父はLe Havre。Leffardと共通しているので割愛。

母父Sea The Stars(シーザスターズ)は凱旋門賞馬であり父としても実績あり。きわめて高い瞬発力が売りで、能力さえあれば馬群の中にいようがお構いなしに抜け出せます。これはロンシャン向きと言えますね。

母母父はMonsun(モンズーン)。有名なドイツ血統で、ドイツの中では早い方。例えばStacelita(スタセリタ)とかNovellist(ノヴェリスト)とかは日本でも聞き馴染みある血統です。

Le Havreも持っているため、Monsunの父Konigsstuhl(ケーニヒスシュトゥール)の4×4のクロスを抱えているということにもなりますね。余談ですがKonigsstuhlの血統表の馬名は結構見てて面白いですよ。

ロンシャンでの敗北は3歳春の話で、この馬の連勝は3歳夏から。瞬発力自慢が内枠にいる点からオープンストレッチで抜け出してくる可能性は大いにあります。今でも本命にするか迷っているぐらいです。

Aventure(アヴァンチュール)

昨年も印を回しているので(馬券も取らせてもらいました)、そのまま引用しますね。

Dubawi(ドバウィ)産駒の半姉も3歳時に仏オークス負け(2着)、ヴェルメイユ賞連対(1着)という流れで凱旋門賞に挑んでいて、そして惨敗しています。マカヒキの年ですね。

本馬はSea The Stars産駒なのでDubawiよりも仏向きというかロンシャン向き。ちなみに半姉は上位互換みたいな戦績ではありますが、彼女が負けたのはロンシャンじゃなくシャンティイですし良馬場でした。

母父Singspiel(シングスピール)に母母父Rainbow Quest(レインボウクエスト)という風に母方は渋った馬場もいけるタイプなので、Dubawiの方がスピードは供給できたでしょうけどSea The Starsの方が中長距離向きにはなると思います。したがって凱旋門賞に限って言えば半姉に劣らないと。

当然今年も普通に考えればこの馬が本命候補なんですが、買うなら去年でしょと。

去年本命にしてないのに上位人気の今年本命にするのは面白くないです。なので3番手の評価にしました。いやでも直線抜け出してくるのが見える見える……。

あ、ちなみにですが馬場は軽い方がこの馬も有利だと思いますよ。昨年の振り返り記事に書いていますが、昨年の凱旋門賞は内枠の馬に限ってはそんな苦しい馬場ではなかったと思っています。

もうひとつ。去年とは騎手がSosieと逆転しています。同じ馬主なので期待値が露骨に表れている感じで、こういうところ欧州の競馬って感じです。

Sosie(ソジー)

こちらも昨年実績馬。昨年1着馬が不在の中で2,3,4着馬が出てくるのを高評価するのは当たり前ですよね、普通に考えて。しかもなぜか去年より人気なさそう。

昨年の記事から引用しますね。

父は凱旋門賞馬のSea The Stars(シーザスターズ)。
母父Shamardal(シャマーダル)はストキャ系の持続力血統で、例えば2021年2着の牝馬Tarnawa(タルナワ)の父だったりします。
母母父Monsun(モンズーン)はお馴染みのドイツ血統。
こんな感じで血統的にも凱旋門賞を勝っても全然おかしくないです。

脚質的にも先行できるので、凱旋門にありがちなスローからのヨーイドンで仏国の先行馬が勝ちましたみたいなのになる可能性はまぁまぁあります。だからサクッと勝つかもしれませんが。

昨年は凄く人気していたので否定的な内容で書いていますが、今年は日本馬を抜いても3,4人気くらいになる模様で、しかも内枠。全然ありますよね。

ビザンチンドリーム

日本馬としてはこの馬に一番期待したいですね。やっぱマーフィーですから。人間としては問題がありますけど騎手としては凄腕ですよ。テン乗りでもないし、彼ほどの人物を手配できたのは大きいでしょう。

とにかく父エピファネイアらしい瞬発力、小柄のステイヤータイプで、我慢して我慢して弾けさせる競馬がどこまで通用するのか楽しみです。クロノジェネシスと同じ牝系ですし血統からも期待したいところ。馬場は間違いなく軽い方が良いと思いますが……。

他の馬

クロワデュノールもかなり期待しています。

この馬を見ていて感じることは、瞬発力タイプなのかなというところ。ソールオリエンスもでしたがキタサン産駒は母父が大きく影響してそうですし、この馬の場合はその母父がCape Cross(ケープクロス)、つまりSea The Starsの父なわけですからね。

ちなみに母父Cape Crossのダービー馬ってロジユニヴァースもそうで、あちらは不良馬場を先行して勝ってるんですよね。これって……。

今までの傾向からして叩いた方が良さそうなタイプだったので、前哨戦を使った(しかもアロヒアリイのような勝ちに行く競馬をしていない)のは好感です。しかもちゃんと勝っていますしね。

陣営からも状態を上げているのが伝えられており、非常に楽しみでしょう。枠は外ですが、先行力があるので内に潜り込めればと。騎手のロンシャン経験が不安要素ですが、厩舎には凱旋門経験がありますし、トントンということでいきましょう。

能力はまず間違いないですし、斤量は有利。いけますよ。日本のダービー馬がとったら快挙どころではありませんよ。有馬記念も勝利、来年はドバイからアスコット行ってジャパンCで引退や(暴走)。

アロヒアリイは応援。日本馬が勝ったときに馬券負けてたらアホじゃないですか。だから当然紐で押さえます。内枠ですし自分の流れに持ち込めれば……。

ただ一つ言っておきたいのは、この馬は「日本では1勝馬」とか「クラシック惨敗」とか言われるような器ではないということ。もともと能力が高い馬ですし大箱向き、皐月賞はあの騎乗だとクロワでも飛んでます。

バレークイーンの牝系はクラシックで一発かますことに定評ある牝系で、この馬はダービーに出てないのですから、ここで一発かましても不思議じゃないです。もともと距離は2400とかの方が良いと思っていましたからね。ドゥラにオルフェですから遅め長めの血統です。

Los Angeles(ロサンゼルス)はいかにもな「最近パッとしない実績馬」で、これは一応抑えておくべきです。昨年の記事を引用します。

血統的には父Camelot、母父Dansiliという風にBluestockingと共通している配合ですが、違う点は牝系がドイツAラインであること。有名な凱旋門血統のAllegretta(アレグレッタ)を4代母に持ちます。

Bluestockingよりもタフな展開が良さそうで、ただ前走シンエンペラーに伸び負けてるんですよね。そこが個人的には評価を落としたいポイント。

今回露骨な重戦車タイプがいないので時計はかかった方が有利かもしれませんが、別に重い馬場が得意なわけでもないでしょうし、あくまで相対的にの話ですね。軽い方がもちろん良い。

今年も外めの枠になってしまったのは気の毒ですが、去年そこから3着に来ているのですから減点材料にはならないでしょう。かなり人気を落としていますが、今年もそんな怪物は来ていなくてレベルはおそらく高くないですから、あっていいでしょう。

おわりに:がんばれ日本馬

シンエンペラーに今年も出走してほしかったですが、残念。

しかし逆にビザンチンドリームが出てくれるのは、私はめちゃくちゃ喜んでますね。

怪物不在ですし今年は期待できますよ。

三浦も勝った!凱旋門も勝とう!!!

がんばれ日本馬!!!!!!!!!!