2025 日本ダービー 予想

三冠なんて、そう簡単にできるもんじゃない。

改めてそう思った皐月賞でした。

だからこそ今こう思っています。

「二冠だって、そう簡単にはできないだろう」


早速の印はこちら

◎レディネス
〇クロワデュノール
~自信度に大きな壁~
▲ミュージアムマイル
△マスカレードボール

二年連続で横山典弘(57)が本命!?

いや正直ね、今年は本当に自信がなくて。クロワデュノール以外どの馬も消せてしまうというか、「良くて3着かなー」みたいな馬が多くて。

ここまでエフフォーリア、ドウデュース、ソールオリエンス、ダノンデサイルと本命馬の連帯率100%に回収率も4年連続でプラスと、ダービーは1年で最も得意なレースではあるんですが、流石に今年は厳しいと思います。いやだって2年連続でノリはないでしょ。

まぁ走るのは馬なので……。

各馬の見解

前提として全体の話をすると、今年は去年以上に逃げ馬らしい逃げ馬がおらず、テンの速さや騎手の特性から考えると逃げる可能性があるのはホウオウアートマン、ジュンアサヒソラあたりが有力でしょうか。

一方で先行できそうな、ないし先行したそうな馬はそこそこいます。またほぼ確実にミルコがファウストラーゼンで捲ってくるわけですし、そこを頭に入れると騎手心理としては去年の再放送を懸念して前に行きたくなりますよね。

スローからのロンスパで去年のようになるのなら我慢できたもん勝ちになるでしょう。勝ちポジは先行。できればイン(抜け出せること前提で)。

ただ今年は金曜土曜と雨予報なんですよね。これがオークスのようにパワー馬場になるのか、それとも意外と降らなくてパンパン高速馬場になるのか。

私はなんだかんだで当日晴れたら高速になるんじゃないのかなーという気持ちで予想しています。

レディネス

5月生まれの2月デビュー。あのフサイチコンコルドでも年明けすぐのデビューで、流石にこういう馬がダービーで勝ち負けしてしまうと驚きですが、しかし芽はあるかなと。

2月に東京1800でデビュー。終い3F勝負という東京の新馬戦らしい展開をぎりぎり差して、上がりは最速の33.7。弥生賞は馬場と展開に泣いたものの、プリンシパルSでは最内貫いて上がり最速33.2。

今回なぜこの馬を本命にしたかというと、まずは東京2戦2勝で経験があること。栗東の馬なのに弥生賞含めて3戦とも輸送していて、そこに色気を感じます。強気に狙ってないと、少なくとも新馬戦は京都とか使うはずですもんね。

それから、プリンシパルSの内容ですね。
終い5F:12.2 – 11.8 – 11.5 – 11.6 – 11.6
去年のダービーは【11.7 – 11.3 – 11.1 – 11.2 – 11.5】なので、ここから2段くらいレベルの高いレースだったわけですが、この馬はかなり後ろから前残りを差しているので、ダービー勝ち負けのポテンシャルはあるんじゃないかなと。

あとやたら昆が吹いているんですよね。ディープスカイでダービーも勝っている調教師が「モノが違う」と言っていますし、それで2月にわざわざ東京1800でデビュー、短いスパンで弥生賞、無理と思ったら切り替えてプリンシパルSに。ダービーを最初から意識してるローテだと感じます。

父はスワーヴリチャード。ハーツクライ×Unblidled’s Song(アンブライドルズソング)×General Meeting(ジェネラルミーティング)という血統で、母方次第ではありますが基本的にはハーツ産駒らしさが出て瞬発力型に出やすい印象があります。出世してるGⅠ馬がどちらもWind in Her Hair(ウインドインハーヘア)の牝系なのは種牡馬の分析で注意が必要ですね。

母父はShamardal(シャマーダル)で、Giant’s Causeway(ジャイアンツコーズウェイ)の産駒です。欧州の平坦馬場に強く、仏国で強さを見せました。母母父には説明不要のDanzig(ダンジグ)。これらを考えると持続力よりは瞬発力寄りでないかなと思うところ。ですが持続力も一定にあり、いずれも東京に強い血統ということで昆も言うように東京向きでしょう。

この馬、おそらく血統人気しちゃうんですよね。たぶんバレる。特に血統予想家は推すでしょうね。かくいう私も本命にしているので人のことを言えないわけですが。

まずSeattle Slew(シアトルスルー)のクロス。母母母父のSlew o’ Gold(スルーオゴールド)というのがSeattle Slewの初年度産駒で、余談ですが半兄Coastal(コースタル)はあのSpectacular Bid(スペクタキュラービッド)が負けたベルモントSの勝ち馬です。Slew o’ Gold自身も晩成ステイヤー。

Seattle Slewという馬が私は本当に好きなんですが、日本ダービーにめちゃくちゃ強い血統でもあるんですよね。50年経って日本競馬でここまで存在感を見せているんだから神のような馬です。私は世界最高の馬と言われたらSeattle Slewを挙げます。

そんなSeattle Slew持ちであるだけでなく、Storm Cat(ストームキャット)持ちでもある。そしてDanzig。いずれもダービーに強い血統ですし、ハーツ×Danzigはワンアンドオンリーとも共通しています。もちろんスワーヴ自身もダービー2着にJC1着の実績がありますから、適性は疑う必要がないでしょう。

不安要素はシンプルに能力が足りるのかどうか。そればっかりは分からないのですが、私はこの馬の一発に期待したいと思います。

クロワデュノール

まぁ勝てるでしょう。普通にやったら勝てるはず。それこそこの馬が4番人気とかなら間違いなく本命なわけですが、たぶん1倍台だから本命にはできなかった。これは自分ルールなので。

いやぁどうにも馬体がパキッとしてこないことを除けば、皐月賞後の乗り込みも早くて問題なさそうですし、前走は牧場から微妙な感じで帰ってきてたのに比べると状態は明らかに上向きです。皐月賞の2週前なんて併せて遅れてますしね。このレベルの馬では意図しない遅れなんて普通ないと思うんですが。

血統的には持続力型でしょうし、まぁ東京が向くか向かないかで言えば私はほどほどかなとは思うものの、皐月賞であの走りができたなら能力の違いで勝てるはずだと思います。

一方で能力の高さに他の有力馬と大きな差がなかった場合、そのときは交わされる可能性もあると思いますね。いやそんな当然のこと言うなって話ですが、実際皐月賞も「あの形で勝てるほどの馬ではなかった」から負けているわけですよね。しかもクビ差とかじゃなくてちゃんと負けてる。

私はこの手の大型馬は落とすなら皐月よりダービーだろうと思っていました。その馬が皐月賞で負けたうえでプラス体重で出てくるというのは、どうなんでしょう……。

加えて前回差されて負けたことから、鞍上が仕掛けに慎重になってしまうのも怖いですよね。他の馬を見てから仕掛けるようでは遅いと思います。他の馬より先に仕掛けてロンスパ戦をリードしていくのが勝ちパターンだと思うので、負けた後でも強気に押し切りを狙っていくべきでしょう。

もちろん先に仕掛けたら的になりますが、それで交わされて負けるようなら後ろから運んでも怪しいと思います。皐月賞はそれで負けてますが、そこは条件と状態の変化で。包まれたりしたら最悪ですからね。

ミュージアムマイル

皐月賞は立派な競馬でした。モレイラぁ~って実況が叫ぶから騎手のおかげで勝ったみたいになってるのは不服で、この馬は別にここまで評価下げるようなところ無かったですし、普通に地力が高いですよね。朝日杯でなくホープフルなら勝てたなんて言いませんけど(怪しいと思いますし)。

皐月賞って前が捲りと向かい風で自滅していったレースで、クロワデュノールの後ろを通った馬が得をしているんですよね。順番にサトノシャイニング、ミュージアムマイル、ジョバンニ、マスカレードボールと続いていて、瞬発力のあるミュージアムマイルと後方で溜めていたマスカレードボールが2,3着にきている。

直線追い風だったので差し有利で、このグリーンベルトを通って差してきた馬は恩恵受けている点を考慮するべきです。だからミュージアムマイルとマスカレードボールに対しては印こそ回していますが正直気乗りしません。どっちも距離不安だし。

ちなみにこれ去年も同じで、ジャンタル→ミラノ→キュランダ→シンエンペラーと外の順番がそのままきていて、じゃあダービーはどうなったかって(デサイル)→ミラノ→シンエンペラー→(4着)→(5着)→キュランダでした。距離伸びて良しのシンエンペラーが着順を上げたものの、距離に不安あったミラノとキュランダは着順を落としている。

今年は勝ちラインを通った馬のうち距離伸びて良さそうなのがクロワデュノールだけに思えます。シャイニングはそもそも持続力型で重くてダービー不向き、ジョバンニはまぁエピファだしあっても良いかなという感じだけど仕上がりは前走が山かなと。なので、距離延長の比較と操縦性でマスカレードボールよりミュージアムマイルを上に評価しています。

血統はリオンディーズ×ハーツクライ×French Deputy(フレンチデピュティ)、そしてダービーに比較的強いHappy Trails(ハッピートレイルズ)の牝系。Happy Trailsといえば昨年チェルヴィニアがオークスを制覇、一昨年にはチェルヴィニアの兄でもあるノッキングポイントがダービー5着となっています。この2頭はチェッキーノの産駒で、詳しくは調べてもらうとして。

母母父French Deputyがやっぱり気持ち重いですよね~……。例えばヨーホーレイクがディープ×FDで、良い馬ではあるんですがダービーって感じではないのが伝わるかなと。あとはクロノジェネシスが母父クロフネ(その父FD)で、これもちょっと重いですよね。あとはプラダリアも母父クロフネで。

French Deputyってパワー系の持続力を補強してくれる素晴らしい血統で、例えば東京でもマイルなら高く評価できるんですが、2400ではどうかなと。ミュージアムマイルもフォトパドックを見たらパワーが前に出てきている気がして、これはダービーはどうかなぁと。

乗り方としてはレーンならそれなりに位置をとってクロワをマークしていくんだと思いますが、そこは枠がどうなるかもありますね。結構前受けすることもある騎手で、直線でクロワより前にいたいんじゃないかなと予想。捲りがくるなかで、馬群がどうなるかに注目です。

マスカレードボール

私この馬は飛んでもおかしくないと思っています。ピンパーすぎるし距離も長いと思うのでそこまで高く評価していません。

この馬が人気する理由は明確で、それは東京1800での実績でしょう。アイビーSでも共同通信杯でも強い競馬をしていますし、マスクトディーヴァの下らしい高い持続力を示しています。一方で加速力には少し疑問がありますが、ロンスパ戦なら最高速が足りていれば大丈夫でしょう。

何度も言われているように小回りは向いていない大跳び。だから大箱の東京変わりは向くんですけど、じゃあ2400が向くかってそうは思わないんですよね。瑠星もそこは「この時期なら大丈夫」という言い方をしていますし、古馬になったら2000前後でしょう。

血統はドゥラ×ディープ。母方にDancing Brave(ダンシングブレーヴ)もいてLyphard(リファール)のクロスが持続力に寄与しているわかりやすい配合。サンデー3×3にミスプロ4×4って、こういう配合の活躍馬が日本で出てくるのは割と珍しい気もしますね。これからは増えていくのかなも思いますが、この馬がその旗手となるんでしょうか。

余談ですが母母母母父のBold Reason(ボールドリーズン)は、名前でだまされやすいもののBold Ruler(ボールドルーラー)の系統でなくHail to Reason(ヘイルトゥリーズン)の系統。上述したSeattle Slewの父はBold Reasoning(ボールドリーズニング)なので、混同しないようにしましょう。

話を戻して本馬ですけど、気性にめちゃくちゃ不安のあるムラ馬で、それがダービーのスタンド前で我慢できるでしょうか。少なくとも軸向きではないと思いますね。距離も不安があるなかで、ダービーはかかりながら勝ち負けできるようなレースではないですし。そこの我慢がきくのかどうか。

また先行できると思っている人が多いですし手塚も先行したいとずっと言っていますが、この馬ってずっとテンは13秒台で出ているんですよね。だからおそらく前につけるためには最初にガシガシ押していかないといけない。でもそんなことしたら捲りが来た時に我慢できないと思うんですよ。

となるとアーバンシックみたいにレースに参加できなくて終わることも全然あると思っていますし、皐月賞の振り返りでも書いたんですけどこの手の馬は大外ぶん回しでも勝てるほど能力が抜けてるか頭数がそこまで多くない時しか信用するべきでないと思うんです。

馬券を買うなら紐までですね。それも3着まで。連対はないと思います。ドゥラメンテ産駒のダービーはこれが最後なので、何かしら爪痕を残してほしいとも思うのですが……。

消した馬について

サトノシャイニングは前述したようにそもそものスピードで疑問符。血統がパワー系持続力型なので、雨が残る馬場になったら一気に浮上しそう。もしそうなったら天が武豊に勝たせようとしているのだと思うことにします(笑)。
コントレイルとは血統が似ているようで全然馬体が違うというのは、もしダービーで好走するか菊花賞に人気馬として出てきたら書くことにします。

エリキング。本当はこの馬を本命にするつもりだったんですけどね。ちょっとあまりにも馬の状態が残念すぎる。怪我してしまったのが惜しい。また見直しで、菊花賞を目指して仕切り直しでしょうかね。

ジョバンニはようやっていますし距離延長もまぁ頑張れるかなとは思うものの、仕上がりが前走から上向いているかというと、そんな感じはしないので逆転は厳しそうだなと。

ショウヘイはスローからのロンスパなら強いですし、☆を打つならこの馬かなという気もありつつ、テン乗りでエネルジコ回避で空いていたルメールが回ってきただけなので、ルメールが選んだとかでもないですし、サートゥル産駒としてどこまで頑張れるかじゃないでしょうか。友道なので怖さはありますけどね。

ファンダムは大きな魅力を持つ馬ですが、こちらもやはりサートゥル産駒なだけあってスローでないと厳しそう。前がごちゃついたときにもなるべく後ろで我慢しているんだとは思いますが、直線ごぼう抜きするには馬群が詰まっている必要があって、それが起こるのはよっぽど前が垂れてきたときでしょう。

陰謀論的に考えるとファンダムって新種牡馬の産駒でクラブ馬なので、大人の事情で出走してそうなんですよね。じゃないと、本気で勝ち負けできるとノーザンが思ってたら乗り換えてますよ。クロワデュノールで勝てるし中距離馬のショウヘイが間に合ったから、ルメールはあっち乗せてこっちは継続でいいかと、なんかそんな風に思えてしまうのは私が考えすぎですか。

ほかの馬はたぶんシンプルに能力が厳しいと思います。

最後に

若干やけくそですみません。

もし貴方が馬券を当てたいなら、クロワデュノールを軸にしてください。流石にここで飛びようがないと思います。飛ばしたらマズいでしょう。

レディネスを本命にしている以上は私もレディネスから買うわけですが、ノリは無理だなと思ったら本当に回ってくるだけみたいな競馬もするので、直線で鞭一発いれてあとは後方で流していたとしても、文句を言うのはなしですね。

レディネスを買う人はそういう陣営であることを念頭に買うことをおすすめします。マテンロウオリオンとかね。あれも本当に回ってくるだけでした。まぁ明らかに長かったですし。

だからこそ、今年はノリにカメラつけてほしいんですけどね。武史も和生もいないから付けてくれないかな……。